2003 Fiscal Year Annual Research Report
葉の初期分化過程におけるAS2ファミリー遺伝子群の機能解析
Project/Area Number |
15570181
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
町田 千代子 中部大学, 応用生物学部, 教授 (70314060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 晶子 中部大学, 応用生物学部, 助手 (10340209)
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Keywords | シロイヌナズナ / 茎頂メリステム / 葉 / 発生分化 / ASYMMETRIC LEAVES1 / ASYMMETRIC LEAVES2 / AS2ファミリー / 葉原基 |
Research Abstract |
植物の葉状器官は発芽後、地上部の幹細胞である茎頂メリステムから、発生分化する。この過程では、茎頂メリステムの一部の細胞が、未分化な状態から分化状態に移行することが重要である。我々は、シロイヌナズナのASYMMETRIC LEAVES1 (AS1)、ASYMMETRIC LEAVES2 (AS2)遺伝子が、葉の発生過程で葉原基細胞を分化状態に維持する機能をもち、葉の左右相称性と扁平性に関わっていることを明らかにした。また、我々は、AS2タンパク質が新奇なドメイン(AS2ドメイン)をもつ新奇タンパク質ファミリー(AS2ファミリー)のメンバーであることを明らかにした。シロイヌナズナにはAS2以外に41のメンバーが存在する(ASL1〜ASL41と命名)。一方AS1はMyb様ドメインをもつ転写因子をコードする。本年度は、(1)シロイヌナズナのAS2ファミリーのメンバーのうち、AS2ドメイン領域で82%-71%の高い相同性をつASL1,ASL2,ASL3,ASL4の葉の分化過程における機能を明らかにする為に、ASL1、ASL2、ASL3、ASL4のT-DNA挿入ラインから変異株を単離した。asl1,asl2,asl3の変異をホモに持つ単独変異体は野生型の形態を示した。このことよりASL1,ASL2,ASL3は他の遺伝子と重複した機能を持つことが考えられた。次にas2とasl1との二重変異体を作成した結果、as2単独変異体の表現型と顕著な違いは見られなかった。現在、これらを用いて多重変異体の作成を進めている。(2)AS2ファミリーのすべてのメンバーの共通の機能を知るために、AS1との相互作用をASL1〜ASL5についてyeast two hybrid系で調べたところ、AS2以外ではASL3が相互作用した。AS2ドメインが相互作用において重要であるが、この機能について今後明らかにしたい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Machida C., Ueno Y., Machida Y.: "Function of the ASYMMETRIC LEAVES1 and ASYMMETRIC LEAVES2 genes in leaf development of Arabidopsis."Plant Morphology. 15. 30-39 (2003)
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[Publications] Tanaka T., Tanaka H., Watanabe M., Machida C., Machida Y.: "A new method for rapid visualization of defects in leaf cuticle reveals five intrinsic patterns of surface defects in Arabidopsis"The Plant Journal. 37. 139-146 (2004)
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[Publications] Machida, C., Iwakawa, H., Ueno, Y., Semiarti, E., Tsukaya, H., Hasebe, M., Kojima, S., Machida, Y.: "Formation of a symmetric flat leaf lamina in Arabidopsis. Morphogenesis and Pattern Formation in Biological Systems : Experiments and Models"Springer-Verlag Tokyo. 177-187 (2003)