2003 Fiscal Year Annual Research Report
閉じこもり独居高齢者の生体リズムの生理的多型性と生活の質の改善に関する研究
Project/Area Number |
15570201
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
石川 隆志 秋田大学, 医学部, 助教授 (20241680)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 重和 秋田大学, 医学部, 助手 (00292376)
本橋 豊 秋田大学, 医学部, 教授 (10174351)
湯浅 孝男 秋田大学, 医学部, 教授 (90241679)
|
Keywords | 閉じこもり / 独居高齢者 / 生体リズム / 生理的多型性 / 生活の質 |
Research Abstract |
秋田市保健所と連携し、研究に協力可能な秋田市在住の独居高齢者および非独居高齢者を募り、インフォームドコンセントを得た対象者に、生体リズムおよび心身機能の測定および評価を実施した。平成15年度以前にパイロット的に実施した研究手法に基づき、今年度は、主に連続携行型行動量計を用いた時系列データから、生体リズム異常の出現頻度と行動量について独居と非独居間、閉じこもりと非閉じこもり間に差があるかどうか、さらに簡易生活リズム質問票を用いた生活リズム同調について独居と非独居間、閉じこもりと非閉じこもり間に差があるかどうかについて検討した。 平成15年2月末までの対象者数は64名(男性20名、女性44名)で、閉じこもりが18名、非閉じこもりが46名であり、独居は40名、非独居が24名であった。 外出頻度が週1回程度以下の閉じこもり18名はすべて女性であり、かつ独居であった。連続携行型行動量計によるクロノグラム解析とスペクトル分析の結果、閉じこもり高齢者は、非閉じこもり高齢者よりも、生体リズムに不規則が認められ、生体リズム異常の出現率が高かった。また、独居高齢者は非独居高齢者に比較して行動量が少なく、生体リズム異常の出現率が高かった。 簡易生活リズム質問票による生活リズム同調についても、非閉じこもり高齢者に比較して閉じこもり高齢者の同調得点が低く、特に社会との関わりが乏しかった。また、独居高齢者は非独居高齢者に比較して、同調得点が低かった。 時系列データの生体リズムの生理的多型性、心身機能協関、環境適応能の分析は、追加データの集積と並行して行い、生活の質との関連について検討していく予定である。
|
-
[Publications] 石川隆志: "在宅高齢者の生活実態と介護予防"秋田県公衆衛生学雑誌. 1・1. 50-52 (2003)
-
[Publications] Yutaka Motohashi: "Circadian rhythm abnormalities of the homebound elderly persons living alone in a community"1^<st> World Congress of Chronobiology Program & Abstracts. 131 (2003)
-
[Publications] 石川隆志: "閉じこもり傾向をもつ独居高齢者の行動量リズムの特徴"第62回日本公衆衛生学会総会抄録集. 50・10特別. 728 (2003)