2004 Fiscal Year Annual Research Report
微生物におけるアルドキシムーニトリる経路の生理学的意義の解明と有機合成への応用
Project/Area Number |
15580066
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Research Institution | Faculty of Engineering, Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
加藤 康夫 富山県立大学, 工学部, 助教授 (20254237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 泰久 富山県立大学, 工学部, 教授 (00222589)
米田 英伸 富山県立大学, 工学部, 助手 (50285160)
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Keywords | aldoxime dehydratase / nitrile hydratase / nitrilase / Rhodococcus / Bacillus / dehydration / enzyme / screening |
Research Abstract |
アルドキシム-ニトリル経路の微生物における多様性とその存在意義を確認するために、以下の検討を行った。 (1)ニトリル・ヒドラターゼリンク型アルドキシム・デヒドラターゼの精製および酵素学的諸性質の検討: 土壌分離菌、Rhodococcus globerulus A-4株中より、ニトリル・ヒドラターゼとリンクして存在している、アルドキシム・デヒドラターゼを高度に精製した。酵素活性発現のための最適培養条件を見出し、同条件下で大量培養を行い、得られた菌体を破砕して無細胞抽出液を調製後、塩・有機溶媒分画、各種クロマトグラフィーにて目的の脱水酵素を高度に精製した。精製酵素標品を用いて、補酵素、分子量、至適pH、至適温度、阻害剤、金属イオンの影響等を検討した。これらの酵素学的諸性質を、以前精製されたBacillus由来のニトリラーゼリンク型の同酵素と酵素学的諸性質の比較検討を詳細に行った。 (2)ニトリル・ヒドラターゼリンク型アルドキシム・デヒドラターゼの遺伝子クローニングとニトリル分解酵素遺伝子群との関係: (1)で精製された本脱水酵素のN-端アミノ酸配列の情報をもとに、R.globerulus A-4株ゲノムライブラリー中より、本脱水酵素遺伝子をクローニングした。本酵素遺伝子の近傍の塩基配列を広範囲に解析し、本酵素遺伝子とニトリル・ヒドラターゼ等のニトリル分解酵素およびその調節・修飾蛋白遺伝子がクラスターを形成して存在していることを見いだした。 (3)ニトリル・ヒドラターゼリンク型アルドキシム・デヒドラターゼの大量発現: ニトリル・ヒドラターゼ生産菌として以前単離されたRhodococcus erythropolis N-771株のアミダーゼ遺伝子上流に見いだされたアルドキシム・デヒドラターゼホモログ全長をクローニングし、大腸菌を用いた各種発現系を構築した。様々な培養条件下で培養し、その本酵素の発現条件を検討した。最適培養条件下で培養した組み換え菌体より、単段階で本酵素を精製し、その詳細な諸性質について検討を行い、既知のアルドキシム・デヒドラターゼ類と比較検討を行った。
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Research Products
(4 results)