2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15580074
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
門脇 辰彦 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (90313973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 泰雄 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (50101168)
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Keywords | Wntファミリー / 幹細胞 / 細胞分化 / Porcupine |
Research Abstract |
Wgにおいてパルミチン酸が付加されるアミノ酸残基の同定 PorcはWgの83-106番アミノ酸から成るドメインに結合する。ショウジョウバエHedgehogのパルミチル化に働くSkinny hedgehogとの類似性、およびwg変異株の存在から、94番目のシステインがパルミチル化されると予想でき、このシステインをグリシンに置換したWg変異体(C94G)を作製した。野性型とC94G変異型WgをS2細胞で発現させ、^<35>S-メチオニンと^3H-パルミチン酸でラベルし、Wgタンパク質への取り込みを測定した。その結果、C94G変異体は^3H-パルミチン酸によってラベルされず、94番目のシステインがパルミチル化されることが明らかとなった。このシステイン残基はWntファミリーメンバー内で良く保存されているので、この位置におけるパルミチル化の普遍性が推定される。 Wntタンパク質の無細胞パルミチル化系の確立 生細胞を^3H-パルミチン酸でラベルする方法では、Wntタンパク質への3Hの取り込み効率が極めて低く、Porcの構造と機能の詳細な解析は困難である。そこで、無細胞パルミチル化系の確立を行なっている。内在性または細胞内で発現させたWntタンパク質は既にパルミチル化されていると考えられるので、mRNAを鋳型にした無細胞翻訳系によりWntタンパク質を合成する。翻訳と同時、または後にミクロソーム画分を添加し、Wntタンパク質への^3H-パルミチン酸の取り込みを測定する。現在までに、イヌ膵臓、マウス脳、肝臓、精巣、およびショウジョウバエ胚由来のミクロソーム画分を用いて実験を行なったが成功していない。パルミチル化され得るWntタンパク質の調製法等について、さらに検討を行なう予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Tanaka K, Kitagawa Y, Kadowaki T: "Misexpression of mouse porcupine isoforms modulates the differentiation of P19 embryonal carcinoma cells"Cell Biol.Int.. 27. 549-557 (2003)
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[Publications] Sasagawa H, Narita R, Kitagawa, Y, Kadowaki T: "The expression of genes encoding visual components is regulated by a circadian clock, light environment and age in the honeybee (Apis mellifera)"Eur.J.Neurosci.. 17. 963-970 (2003)
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[Publications] Goto A, Kadowaki T, Kitagawa Y: "Drosophila hemolectin gene is expressed in embryonic and larval hemocytes and its knock down causes bleeding defects"Dev.Biol.. 264. 582-591 (2003)
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[Publications] Tsuchimoto M, et al.: "The changes of gene expression in honeybee (Apis mellifera) brains associated with ages"Zool.Sci.. 21. 23-28 (2004)
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[Publications] Funada M, et al.: "Characterization of the two distinct subtypes of metabotropic glutamate receptors from honeybee, Apis mellifera"Neurosci.Lett.. (印刷中). (2004)
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[Publications] 笹川浩美, 門脇辰彦: "動物行動と視覚遺伝子の発現制御-ミツバチをモデルシステムにした解析-"化学と生物. 41. 359-365 (2003)