2003 Fiscal Year Annual Research Report
部位特異的変異法と進化分子工学の併用によるアミノ酸脱水素酵素の機能改変
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15580079
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
澤 嘉弘 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (70127489)
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Keywords | アミノ酸脱水素酵素 / アラニン脱水素酵素 / グルタミン酸脱水素酵素 / ランダムミューテーション / 耐熱化 / 基質特異性改変 |
Research Abstract |
アミノ酸脱水素酵素のジカルボン酸基質に対する反応特異性を改変するために、二種のジカルボン酸(オキサロ酢酸、アスパラギン酸、2-オキソグルタル酸,グルタミン酸)を基質とするphormidium lapideum由来アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼをクローニングし基質認識機構を解析した(J.Biosci.Bioeng.,2003)。次に、テンプレートとするアミノ酸脱水素酵素遺伝子(Aタイプ:アラニン脱水素酵素AlaDH遺伝子P.lapideum, Bacillus subtilis, Synechocystissp. pcc6803;Bタイプ:グルタミン酸脱水素酵素GluDH遺伝子Bacillus subtilis)をPCRにて取得後、大腸菌発現ベクターにクローニングし、それぞれの発現・精製に成功した。 B.subtilis GluDHは、テンプレートとして優れた特性を数多く有していたが、安定性がきわめて低かった。そこで、安定性の向上を図るためにランダムミューテーションを試みたところ、Tm値で20℃もの上昇が見られた変異酵素が得られた。この変異酵素の安定性およびカイネティクスパラメーターについて詳細な検討を行った(Appl.Environ.Microbiol.投稿中)。 AlaDHでアスパラギン酸の遠位カルボキシル基の認識に重要とされるLeu129を塩基性残基(Arg,Lys,His)にMet132位を水素結合可能な極性残基(ser,Thr)に置換した二重変異酵素作製し、それらの基質特異性を検討した。Bacillus subtilis由来耐熱化GluDHにオキサロ酢酸に対する反応性を付与するよう、MOEのドッキング機能を用いてK80R,G82R,M101K,M101S をデザインし、これら変異酵素の基質特異性、カイネティクスパラメータを検討した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Kim, H., Nakaoka, M., Yagi, M., Ashida, H., Hamada, K., Shibata, H., Sawa, Y.: "Cloning, Structural Analysis and Expression of the Gene Encoding Aspartate Aminotransferase from the Thermophilic Cyanobacterium Phormidium lapideum"Journal of Bioscience and Bioengineering. 95. 421-424 (2003)