2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15580139
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
小谷 英司 独立行政法人森林総合研究所, 四国支所, 研究員 (90353680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松英 恵吾 宇都宮大学, 農学部, 助手 (20323321)
藤原 章雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60292794)
倉本 惠生 独立行政法人森林総合研究所, 四国支所, 研究員 (00353673)
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Keywords | 森林内部映像音響 / 魚眼ビデオ / GIS / GPS / サラウンドマイク |
Research Abstract |
研究開発の目的は、1)魚眼レンズとCCDカメラによる映像を中心に、周囲の音響空間を記録することにより、森林内を歩行する際に人間の感じる主観的な映像音響空間を記録し、さらにGPSによる位置を加えて客観的情報として記録できるシステムを開発し、2)記録映像音響を人間の感じる状態により近く再生するシステムを開発することであった。 森林の映像を広角で撮影するために、魚眼レンズを用いて、CCDで撮影し、ディジタルビデオ(DV)形式で記録した。調査記録としては位置情報が重要であるので、GPSを利用して撮影と同時に位置を把握し、時刻データをキーにして、ビデオ映像と結合した。撮影した映像を、大型テレビあるいは液晶投影機で投影した。GPSデータと映像はGISからハイパーリンクで結合した。 開発したシステムを用いて野外撮影し、実際のデータを検討した。開発したシステムの特徴として、単眼のレンズにもかかわらず歩行時に前方を撮影した映像が立体的に見えた。これは映像の中心から物体が流れて行くことにより生じる運動視差を利用して、人間の視覚構造が立体的に認知しているためと考えた。またマイクにより音響も記録しており、従来の機器では不可能であった、人間が歩行時に森林で知覚する映像音響を記録・再生できるシステムが開発できた。 開発したシステムにより、以下の2つの応用が可能であった。a)野外調査記録装置として:野外調査時に、周囲の状況や雰囲気を、従来のカメラに比べてよりよく記録できた。また、GPSとGISにより位置情報も正確に把握し再現でき、調査時の記録カメラとして、非常に有用であった。b)森林映像空間の擬似体験:このシステムを利用して、CAVEのように森林の映像音響空間を疑似体験できる。一般向けに展示施設などで森林を紹介する際に有効と考えた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 小谷英司, 藤原章雄, 松英恵吾, 倉本惠生: "魚眼ビデオによる森林内映像音響の記録・再生システムの開発"第115回日本林学会大会学術講演集. 115. 595-595 (2004)
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[Publications] 藤原章雄, 小谷英司, 松英恵吾, 倉本惠生: "魚眼ビデオに森林内映像音響の記録・再生システムで記録した環境記録の特質"第115回日本林学会大会学術講演集. 115. 358-358 (2004)