2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15580139
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
小谷 英司 独立行政法人森林総合研究所, 四国支所, 研究員 (90353680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉本 惠生 独立行政法人森林総合研究所, 四国支所, 研究員 (00353673)
藤原 章雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60292794)
松英 恵吾 宇都宮大学, 農学部, 助手 (20323321)
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Keywords | 森林内映像音響 / 魚眼ビデオ / GIS / GPS / サラウンドマイク |
Research Abstract |
研究開発の全体目的は、魚眼レンズとCCDカメラによる映像を中心に、周囲の音響空間をサラウンドマイクで記録することにより、森林内を歩行する際に人間の感じる主観的な映像音響空間を記録し、さらにGPSによる位置を加えて客観的情報として記録できるシステムを開発し、記録映像音響を人間の感じる状態により近く再生するシステムを開発することであった。前年度にシステムの枠組みを開発したので、本年の研究目的は、1)様々な森林を撮影した上でのシステムの設定方法の検討と、2)日本の代表的な森林映像音響空間のデータベース化とした。 システムの設定方法について、複数の魚眼ビデオカメラでの多方向同時撮影、あるいは一台の魚眼ビデオカメラでの多方向繰り返し撮影の結果、前方撮影は地面から樹冠までの状況を記録し、上方撮影は樹冠の状況を記録するのに適すことがわかった。対して、側方撮影は、木が歪んでいく映像と認識され、現地の記録として不適であった。ハイキングなどの歩行時の景観記録には前方撮影が有効であり、調査のために樹冠の状態を記録したい場合には上方撮影が有効であった。 開発した機材を用いて、日本の代表的な森林を撮影した。落葉広葉樹林として、東北安比高原のブナ林(春先開葉前、夏、落葉後)、関東秩父(夏、冬)、四国石鎚山ブナ林の四季を撮影した。天然針葉樹林として、樹齢約300年生で樹高40mの巨木が林立する魚梁瀬スギ保護林を撮影した。さらに、人工林として、約50年生のスギ林とヒノキ林や、大学演習林の異なる植栽密度の試験地を撮影した。これら映像データを、GPSによる歩行軌跡をキーにGIS上で連携し、データベース化した。出来上がったシステムを利用すると、GISの地図上の歩行軌跡から映像データを呼び出せると直感的に操作できた。これは映像と地図情報が連携した日本の森林映像データベースのプロトタイプとして有効と考えた。
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Research Products
(3 results)