2004 Fiscal Year Annual Research Report
変形性粒子を含む混合土の力学特性に関する実験的研究
Project/Area Number |
15580216
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
木全 卓 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 講師 (60254439)
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Keywords | 変形性粒子 / 混合土 / 圧縮特性 / クリープ特性 / 透水性 / 保水性 |
Research Abstract |
今年度も,廃棄発泡プラスチック破砕片混合土の変形特性についての検討を進めるため,引き続き二重セルを用いた三軸圧縮試験を行って破砕片粒子自身の圧縮が混合土全体の圧縮性に及ぼす影響を調べた.具体的には,破砕片混合比が異なる供試体をいくつか作製して拘束圧を変えた実験を繰り返し行い,得られた結果を詳細に検討した訳であるが,最終的には,破砕片粒子自身の圧縮量を定量的には評価できないことが判明した.その理由は,用いた破砕片粒子の表面に存在する微細な孔隙に予想以上に水分が入り込んだためである.従って,今年度の後半においては,この破砕片を用いた軽量混合土の実用化を考えていく際に必要となるクリープ(二次圧密)特性や透水性・保水性といった土壌物理特性についての実験を行い,検討を加えることとした.その結果,クリープ特性については混合土の二次圧密量がほぼ破砕片の混合割合に比例して発現することが明らかになり,変形性粒子のみの供試体についてそのクリープ特性を把握しておけば,混合比から混合土全体のクリープ特性が推定可能であることがわかった.また,土壌物理特性に関する検討については,透水試験や保水性試験を行って実験結果を検討した結果,土にこの破砕片を混合すると軽量化の効果に加えて透水性や保水性を改善させる効果も有することが明らかになった.これは,この破砕片を用いた軽量混合土が,軟弱地盤における排水改良や盛土などにおける軽量な植生基盤として利用可能であることを示すものとして重要である.以上のように,今年度は当初の研究目的から軌道修正した部分はあったものの,今後の研究に発展させられる重要な結果や成果が得られた.
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Research Products
(5 results)