2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15580239
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
小澤 壯行 日本獣医畜産大学, 応用生命科学部, 助教授 (30247085)
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Keywords | 山羊肉 / 官能試験 / ニュージーランド / アンケート / 国際情報交流 |
Research Abstract |
平成15年度の研究実績を踏まえて、1.山羊肉官能試験(143名を対象)の実施、および2.山羊肉使用料理の開発ならびに3.需要アンケートを実施した。まず、1.の官能試験では国産のザーネン去勢種とニュージーランド産ボア雑種のロース及びモモ肉部位の比較検討を行った。 この結果、ロース肉間の嗜好性については品種間の有意差は認められなかったものの、「歯ごたえ」と「ジューシーさ」においてボア雑種がザーネン種を上回る反面、「味」、「臭い」においてわずかにザーネン種の優位性が認められた。またモモ肉間の嗜好性については「ジューシーさ」と「歯ごたえ」において有意にボア雑種がザーネン種を上回り高い評価を得た。これらのことから、ボア雑種の特性として評価されることは「ジューシーさ」と「歯ごたえ」であり、これが市場性を訴求する際のポイントであることが示唆された。 次に2.の山羊肉使用料理では30名に対して(1)肉じゃが、(2)ハヤシライス、(3)酢豚風の3種の料理を供試して評価を得ることとした。この結果、酢豚風→ハヤシライス→肉じゃがの順番で嗜好されることが明らかになり、これら上位の料理提供が山羊肉に適していることが明らかになった。 さらに3.需要アンケートでは1.及び2.の被験者に対して、山羊肉食後に購買意欲等の有無について訊ねた。その結果、山羊肉を今後とも買ってみたいと回答する層が全体の6割以上を占めており、かつ、小売り価格および販路次第では十分食肉としての地位を確保できるとの回答を得た。 以上より平成16年度では15年度に引き続き山羊肉の将来的な商品性を再確認することができ、わが国畜産経営に新たな展開を招来する畜種と認めるに至った。
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