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2003 Fiscal Year Annual Research Report

食品添加物赤色2号の動物種特異的発癌機構の分子生物学的研究

Research Project

Project/Area Number 15580271
Research InstitutionIwate University

Principal Investigator

津田 修治  岩手大学, 農学部, 教授 (60281953)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 至  岩手大学, 農学部, 助教授 (60225919)
KeywordsDNAの損傷 / コメット法 / 食品添加物 / 発癌
Research Abstract

申請者らは世界に先駆けて、培養細胞のDNAの損傷及びその修復を高感度に検出するコメット法(SCG法)を組織細胞核を直接分離することにより、動物体内のDNA損傷検出に適用できるように開発した。この方法は投与物質の吸収・分布・代謝・排泄を反映した臓器特異的DNA損傷を極めて高感度に検出するものであり、'薬物体内動態や標的臓器の遺伝子発現との関連研究にとって極めて有用と考える。この方法を用い、現在日本で使用されている食品添加物の内アゾ系合成着色料のヒト発癌性のより正確な予測を試みた。
赤色2、40、102号をマウスに経口投与してin vivo多臓器コメット法でDNA損傷を検討したところ、いずれもジエチルニトロソアミンよりも低い用量で結腸特異的にDNA損傷を誘発し、ラットでは1000mg/kgの高用量まで投与してもDNA損傷が認められなかった。
そこでマウスにおいて赤色2号の投与経路を変えた結果、経口投与に対して腹腔内投与では結腸特異的DNA損傷が減弱すること、胆管結紮マウスにおいては経口投与後のDNA損傷が消失することが確認され、赤色2号の結腸における到達部位に有意なDNA損傷が認められた。In vitroにおいて、赤色2号を経口投与したマウスの結腸内容物を希釈遠心したものに、マウスおよびラットの摘出結腸片を浸したところ、いずれの結腸片にもDNA損傷が認められた。したがって、この種差は代謝に依存していると考えられた。また発癌との関係を考慮して投与回数を変え、5日間連続経口投与した結果結腸のDNA損傷は消失した。この消失は結腸粘膜の感受性の減少によるものと思われた。以上によりさらなる研究が必要と考えられた。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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