2005 Fiscal Year Annual Research Report
植物利用によるエストロゲン様化学物質の生物影響低減と水環境修復に関する研究
Project/Area Number |
15580298
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
村本 茂樹 吉備国際大学, 政策マネジメント学部, 教授 (50033121)
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Keywords | 水質浄化 / ファイトレメディエーション / エストロゲン様物質 / 生物影響 / Atrazine / Benomyl / 植物水面栽培 / 生物影響 |
Research Abstract |
1)水域における環境ホルモン様物質の生物影響とその低減策の検討 AtrazineおよびBenomylを対象に、ヒメダカを(Oryzais latipes)を用いて暴露実験による血液中のビドロゲニン濃度(VTG)を指標とした環境ホルモン様物質のエストロゲン作用の評価・検討した。Atrazin濃度0〜100μg/LにけるVTG濃度は上昇傾向にあり、環境ホルモンとしての影響が推察された。これらに同時に特定植物を栽処理すると水中Atrazine濃度が低減され、メダカの血中VTG濃度も低下し、ファイトレメディエーション効果が認められた。因みに対照区の雌メダカの血液中VTG濃度約330μg/mLに対し、植物栽培処理区では80〜145μg/mLに濃度低下した。BenomylについてもAtrazineほど顕著ではないが、同様の傾向が確認された。 2)環境ホルモン様物質による汚染水域における植物による収奪能の試算 特定植物処理による水域におけるBenomylの収奪量の試算から、1ha当たり赤神力およびふじ二条大麦で約13〜17kg/haの収奪能力が有ると推察された。同様にAtrazineについての試算では、Benomylの1/10程度の収奪能力であったが、これらの植物にTable palm, Puterisなど他の植物の混植により水域からの収奪効果が増大することが推察された。 3)水域に適したファイトレメディエーションの水浄化・水汚濁防止システムの考察 これらの結果から、水域の汚濁状況により一般化は難しいが、対象物質の毒性、濃度、水域の流量などにより、耐性植物を汚濁源に近い水域に植栽し、高収奪能植物を順次配置、同時に多種の陸生植物(水生植物も植栽可能だが後処理作業が困難)を混植する手法で、水域に適したファイトレメディエーションによる水浄化・水汚濁防止システムの有効活用が可能と推察できた。
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Research Products
(2 results)