2004 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸類似および糖類似ニトロンを用いる多種類の生理活性物質合成
Project/Area Number |
15590003
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
田村 修 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (30257141)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 弘行 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (70028869)
|
Keywords | ニトロン / アミノ酸 / 糖類 / 環化付加反応 / 求核付加反応 / 生理活性物質 / 合成 |
Research Abstract |
1)これまで,光学活性な環状ニトロンとのアリルアルコール類とをMgBr2・OEt2存在かで反応させると高立体選択的に環化付加反応が進行して環化付加体を与えることを見いだしている.この反応を用いて天然甘味物質monatinなどの(2S,4S)-4-ヒドロキシ-4-置換グルタミン酸類合成法を明らかにしてきた.本年度は、上述の環状ニトロンを無触媒でa-置換アクリル酸誘導体と反応させると4-位の立体化学が完全に逆転した環化付加体を与えることを見いだした.この環化付加反応を用いて,天然甘味物質monatinの異性体4-epi-monatinの合成法を明らかにした.4-ヒドロキシ-4-置換グルタミン酸類の立体選択的な一般合成法をの応用例としてlycoperdic acidの新規合成法を明らかにした. 2)(3'R,5'S)-3'-Hydroxycotinineは,人におけるnicotinの代謝産物であり,喫煙者の薬物代謝研究にも重要な化合物である.本化合物をC-(3-pyridyl)nitroneの環化付加反応を用いて合成することにした.このニトロンの窒素にL-gulosyl基を不斉素子として持たせ、種々反応を検討した結果,カンファースルタムを不斉素子として有するアクリル酸誘導体との反応で効果的な重複不斉誘導が発現し,所望の環化付加体を位置及び立体選択性よく与えることを見いだした.本反応をを用いて,(3'R,5'S)-3'-hydroxycotinineの化学合成を行うことができた.
|
Research Products
(4 results)