2003 Fiscal Year Annual Research Report
相補的塩基対間の水素結合形成を検出するスピンラベル化ヌクレオシドの開発
Project/Area Number |
15590012
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
麻生 真理子 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (30201891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末宗 洋 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (20095897)
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Keywords | スピンラベル化ヌクレオシド / 水素結合 / N-tert-ブチルアミノキシル / シチジン / グアノシン |
Research Abstract |
1.5-ヨードシチジン誘導体のメタルハロゲン交換反応を利用し、5-N-tert-ブチルヒドロキシルアミノシチジン誘導体、及び2-デオキシリボース体の合成に成功した。また酸化鉛を用いて、対応するアミノキシルラジカル体へと効率良く変換した。水酸基をシリル基で保護した誘導体を用いて、塩化メチレン中、グアノシン、アデノシン、シチジン、チミジン誘導体存在下ESRスペクトルを測定したところ、グアノシン存在下でのみスペクトルに変化が見られた。塩化メチレン中では5-N-tert-ブチルアミノキシルシチジン誘導体とグアノシン誘導体の間に水素結合が形成していると考えられ、その結果ESRスペクトルが変化したと予想している。 2.相補的塩基と3組の水素結合を形成するグアノシンの2位にN-tert-ブチルヒドロキシルアミノ基を導入したリボヌクレオシド、及び2-デオキシリボヌクレオシド体の合成に成功した。酸化鉛、または過ヨウ素酸ナトリウムにより得られた化合物を対応するアミノキシルラジカル体へと効率良く変換することに成功した。シチジン誘導体との水素結合形成、またpH変化がESRスペクトルに及ぼす影響を現在検討中である。またグアノシソン8位へのN-tert-ブチルヒドロキシルアミノ基の導入、また対応するアミノキシル基への変換も現在進行中である。 3.5-N-tert-ブチルヒドロキシルアミノウリジン誘導体の対応するアミノキシルラジカル体への変換は、酸化銀、酸化鉛、過ヨウ素酸ナトリウム等の酸化剤を用いて現在検討中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Aso et al.: "A simple and efficient method for synthesis of 5-substituted 2'-deoxyuridine nucleosides using metal-halogen exchange reaction of 5-iodo-2'-deoxyuridine sodium salt"Chemical Communications. 2. 1094-1095 (2003)
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[Publications] M.Aso et al.: "Synthetic studies and properties of N-tert-butylaminoxyl nucleosides"Nucleic Acids Research Supplement. 3. 9-10 (2003)