2003 Fiscal Year Annual Research Report
アルケニルホスホナートを基盤とする不斉合成反応開発と有用生理活性物質創生への展開
Project/Area Number |
15590031
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
長岡 康夫 関西大学, 工学部, 助教授 (90243039)
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Keywords | ホスホナート / アルケニルホスホナート / ヒストン脱アセチル化酵素 / HDAC |
Research Abstract |
生体内リン酸化化合物はエネルギー貯蔵や細胞内シグナル伝達に関与し、生命維持において、極めて基本的で重要な働きを担っている。ホスホナート誘導体は、これらリン酸誘導体のアナログとして、また、カルボン酸や、エステル加水分解中間体のアナログとして、生体反応の拮抗薬や作動薬として機能するため、そのいくつかは、既に医薬品として、利用されている。一方、有機合成化学の検知からホスホナート誘導体は、オレフィン形成反応として汎用されるHorner-Wadsworth-Emmons(HWE)反応の基質として、また、遷移金属触媒反応で用いられる、ホスフィン配位子の合成中間体などとして有用である。このように、ホスホナートを基盤とする研究開発には、有機合成化学と生物化学の両面での、または、この二者が融合した形での展開が期待できる。本研究で私は、今までに蓄積せたホスホナートを基盤とする有機合成技術をさらに展開し、有用生理活性化合物の創製に結びつけることを目的としている。 ホスホナート類はヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の活性ポケットに加水分解中間体アナログとしてはまりこみ、阻害活性を有すると考えた。実際にホスホン酸誘導体は加水分解性抗体触媒のハプテンとして利用されており、HDACのような加水分解酵素に対しても強い結合性を有することが期待された。そこで、当研究室ですでに開発されているHDAC阻害活剤K-24の酵素結合部位を種々のホスホン酸誘導体に置換した化合物を合成し、活性を測定した。その結果、HDAC阻害活性を有するホスホン酸誘導体を得ることに成功した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Nishimura, H.Tsubouchi, M.Ono, T.Hayama, Y.Nagaoka, K.Tomioka: "Asummetric Michael-aldol tandem cyclization of ω-oxo-a, b-unsaturated esters with 10-mercaptoisoborneol methyl ether"Tetrahedron Lett.. 44. 2323-2326 (2003)
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[Publications] T.Maeda, Y.Nagaoka, S.Kobayashi, Y.Hara, H.Tokuda, H.Nishino, S.Uesato: "Antiproliferative Activity of Some Catechins against Her2/neu-Overexpressing Human Breast Carcinoma SKBR3"Natural Medicines. 57・1. 31-33 (2003)
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[Publications] T.Okazaki, M.Sakoh, Y.Nagaoka, K.Asami: "Ion channels of alamethicin dimer N-terminally linked by disulfide bond"Biophys.J. 85. 267-273 (2003)
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[Publications] M.Sakoh, T.Okazaki, Y.Nagaoka, K.Asami: "N-terminal insertion of alamethicin in channel formation studied using its covalent dimer N-terminally linked by disulfide bond"Biochim.Biophys.Acta. 1612. 117-121 (2003)
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[Publications] A.Kumagai, Y.Nagaoka, S.Uesato他7名: "Tumor Chemopreventive Activity of 3-O-Acylated(-)-epigallocatechins"Bioorg.Med.Chem.. 11. 5143-5148 (2003)
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[Publications] Y.Nagaoka: "Ion channel properties of peptaibols and their derivatives"Membrane. 28・2. 61-69 (2003)