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2005 Fiscal Year Annual Research Report

アルケニルホスホナートを基盤とする不斉合成反応開発と有用生理活性物質創生への展開

Research Project

Project/Area Number 15590031
Research InstitutionKansai University

Principal Investigator

岩木 宏明  関西大学, 工学部, 助手 (00368200)

Keywordsホスホナート / 免疫抑制剤 / リン酸化 / 環状リン酸 / スフィンゴシン1リン酸
Research Abstract

生体内リン酸化化合物はエネルギー貯蔵や細胞内シグナル伝達に関与し、生命維持において、極めて基本的で重要な働きを担っている。ホスホナート誘導体は、これらリン酸誘導体のアナログとして、また、カルボン酸や、エステル加水分解中間体のアナログとして、生体反応の拮抗薬や作動薬として機能するため、そのいくつかは、既に医薬品として、利用されている。一方、有機合成化学の見地からホスホナート誘導体は、オレフィン形成反応として汎用されるHorner-Wadsworth-Emmons(HWE)反応の基質として、また、遷移金属触媒反応で用いられる、ホスフィン配位子の合成中間体などとして有用である。このように、ホスホナートを基盤とする研究開発には、有機合成化学と生物化学の両面での、または、この二者が融合した形での展開が期待できる。本研究で私は、今までに蓄積したホスホナートを基盤とする有機合成技術を展開し、有用生理活性化合物の創製に結びつけることを目的としている。
今年度は免疫抑制剤のリン酸化活性体の開発に重点を置き研究を行った。免疫抑制剤FTY-720は生体内でその水酸基がリン酸化されたのち、スフィンゴシン1リン酸受容体に結合することにより、その活性を発現することが知られている。したがって、リン酸化FTY-720はその非リン酸化体に比べて、活性・選択性の向上が期待される。しかしながら、リン酸化FTY-720はそのまま投与すると、生体内で脱リン酸化を受けてしまうと考えられる。そこで本研究では安定活性体として、環状リン酸化FTY-720アナログを設計し合成した。本化合物はモノリン酸化体に比べて加水分解を受けにくいのみならず、不斉点が存在しないため、医薬品の候補化合物として有利である。さらに、ホスホン酸誘導体の合成に成功した。現在、これらの新規リン酸化FTY-720の免疫抑制活性について評価を行っている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Kinetic and spectroscopic characterization of ACMSD from Pseudomonas fluorescens reveals a pentacoordinate mononuclear metallocofactor2005

    • Author(s)
      T.Li
    • Journal Title

      J.Am.Chem.Soc. 127・35

      Pages: 12282-12290

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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