2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規c-Myc結合タンパク質MM-1のがん抑制遺伝子産物としての機能と癌化
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15590053
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平 敬宏 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70197036)
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Keywords | MM-1 / c-Myc / 癌抑制遺伝子 / タンパク質分解 / プロテアソーム / ユビキチン / コレプレッサー / リンパ腫 |
Research Abstract |
1).MM-1が仲介する新規c-Myc転写抑制経路とターゲット遺伝子の同定 MM-1はTIF1βのC末に直接結合し、HDAC1,mSin3などの転写コリプレッサー群をc-Mycにリクルートすることを既に報告した。次にestrogenによってc-Myc活性が制御できるMyc-ER細胞にTIF1βのC末のdominant-negative体を導入した細胞でのDNAマイクロアレイ法により、c-Myc-MM-1転写抑制ターゲット遺伝子としてc-fmsを同定した。c-fmsプロモーターに存在する2カ所のc-Myc結合配列E-boxの内、2番目のE-boxがc-Myc/MM-1の認識配列であることを明らかにした。c-fmsは通常、MM-1によりc-Mycによる転写活性化が抑制されているが、MM-1変異によりこの抑制系路が遮断され活性化され細胞癌化をもたらすと考えられる。次に、siRNAによるMM-1ノックダウン細胞を樹立し、DNAマイクロアレイ法によりMM-1ターゲット遺伝子としてc-myc経路にあるWnt4遺伝子を同定し現在詳細に解析している。 2).MM-1によるc-Myc分解 MM-1複合体としてUbiquitin ligase E3 complexに含まれるElongin B,26Sproteasome subunitであるRpt3,Rpn12を同定し、はMM-1がc-Myc分解を促進することを明らかにした。解析の結果,c-MycはSpk2に直接結合し、Cullin 1,Elongon Bという今までと異なった組み合わせのUbiquitin ligase E3 complexをリクルートし、ユビキチン付加を受け、MM-1がRpt3を介してproteasomeに結合しc-Mycが分解されることが明らかとなった。c-Myc分解系は世界中でこの経路の探索が行われていたが未だに不明な点が多いことから本結果は極めて重要な成果と考えられる。 3).MM-1 splicing isoform MM-1遺伝子はヒト染色体12q12-12q13にマップされる。splicingの違いによるMM-1α,-β,-γ,-δの4つのisoformの存在を明らかにした。更に、現在までに解析してきたMM-1はMM-1αにヒト染色体14由来の13アミノ酸がN末に付加されたものであることが明らかとなった。MM-1,MM-1α,-γは主として核に局在するが、-β,-δは細胞質に局在し,エクソン1、2がその局在を規定していた。基本的にいずれのformもc-Mycとの結合性は存在するが、MM-1,MM-1α,-γのみがc-Myc転写抑制能を持っていた。 4).MM-1結合タンパク質Cog4S MM-1結合タンパク質として昨年度同定したゴルジ体に局在するCog complex subunitである核に存在するCog4のsplicing isoformCog4Sに加えて、Cog4そのものもMM-1に結合した。以上より、Cog4を通じてのMM-1の核と細胞質での機能分担が示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ariga et al.: "DJ-1, a target protein of androgen-related endocrine disrupters"Environmental Sci.. 10. 13-21 (2003)
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[Publications] Furusawa et al.: "Molecular cloning of the mouse AMY-1 gene and identification of the synergistic activation of the AMY-1 promoter by GATA-1 and Sp1"Genomics. 81. 221-233 (2003)
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[Publications] Niki et al.: "DJBP, a novel DJ-1-binding protein, negatively regulates the androgen receptor by recruiting histone deacetylase complex, and DJ-1 antagonizes this inhibition by abrogation of this complex"Mol.Cancer Res.. 1. 247-261 (2003)
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[Publications] Takahashi et al.: "EWS/ETS fusions activate telomerase in Ewing's tumors"Cancer Res.. 63. 8338-8344 (2003)
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[Publications] Honbou et al.: "The Crystal structure of DJ-1, a protein related to male fertility and Parkinson's disease"J.Biol.Chem. 278. 31380-31384 (2003)
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[Publications] Taira et al.: "DJ-1 plays a role in anti-oxidative stress to prevent cell death"EMBO Rep.. 5. 213-218 (2004)