2003 Fiscal Year Annual Research Report
グリコシルホスファチジルイノシトールーアンカー蛋白質の細胞増殖と分化における役割
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15590084
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
中林 利克 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (30128665)
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Keywords | TBR31-2細胞 / GPI-アンカー蛋白質 / 増殖と分化 / 骨芽細胞 / 分化マーカー / TOF型質量分析計 |
Research Abstract |
TBR31-2細胞に存在するGPI-アンカー蛋白質の分離精製とその同定を目的として実験を行った。 まず、ビオチン化したGPI-アンカー蛋白質を分離するために適したSDS-PAGE用のシステムを確立するため、各種Pre-Castゲルとbufferの組み合わせを検討した。分化時期のTBR31-2細胞に存在するGPI-アンカー蛋白質をPI-PLC処理して電気泳動後、HRPで標識したストレプトアビジンを用いたECLウエスタンブロッティング法で検出した結果、約55kDa〜210kDaの中〜高分子量の蛋白質であることが判明した。そこで今後はSDS-PAGE用のシステムとしてNuPAGE Tris-Acetate Pre-CastゲルとTris-Acetate buffer系の組み合わせを使用することに決定した。 次にGPI-アンカー蛋白質の構造解析のため分化時期のTBR31-2細胞を大量に培養し、PI-PLC処理により可溶化したGPI-アンカー蛋白質をFPLCシステムを用いてRESOURCE Qカラムで、低NaCl濃度で溶出し分化マーカーのアルカリ性ホスファターゼ(ALP)活性を含むタンパク質画分(A画分)と高NaCl濃度で溶出するタンパク質画分(B画分)に分けた。各フラクションについてSDS-PAGEとECLウエスタンブロッティングを行ないGPI-アンカー蛋白質を検出した。その結果、A画分には分子量約60kDaの蛋白質が、B画分には分子量約120kDa、112kDa、96kDaに3種類の蛋白質がそれぞれ存在することが判明した。 またALPは同じ分子量のサブユニットから成る二量体であることが知られているので、分子量60kDaのものは、おそらくALPの単量体であると考えられる。今後はこれらの蛋白質を分離精製し、TOF型質量分析計による解析する予定である。
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