2004 Fiscal Year Annual Research Report
アポトーシス関連遺伝子の相乗的発現亢進に関与する蛋白質の研究
Project/Area Number |
15590085
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
藤木 博太 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (60124426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 浩泰 徳島文理大学, 薬学部, 助教授 (30202386)
末永 みどり 徳島文理大学, 薬学部, 助手 (00389181)
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Keywords | EGCG / sulindac / アポトーシス / GA153DD / 相乗効果 / PC-9 |
Research Abstract |
EGCGとNSAIDであるsulindacの同時処理は、2つの遺伝子発現の亢進と4つの遺伝子発現の減少をヒト肺がん細胞PC-9で誘導した。この結果を基に、EGCGやsulindacの同時処理をPC-9とA549細胞に処理し、その共通性を見出した。 1.EGCGとsulindacによる相乗的細胞増殖抑制 75μM EGCG単独、25μM sulindac単独、EGCG+sulindac併用で処理し、48時間後細胞生存率を測定した。 EGCG Sulindac EGCG+Sulindac PC-9細胞 37.1% 90.1% 4.96% A549細胞 83.6% 76.8% 45.20% 2.相乗的アポトーシスの誘導 200μM EGCG単独、10μM Sulindac単独、EGCG+sulindacの併用で、併用群にのみ多くの核の凝縮が観察された。 3.相乗的GADD153の発現 200μM EGCG、10μM Sulindac、EGCG+sulindac併用で、PC-9細胞にGADD153蛋白質をウエスタンブロットで証明した。 蛋白質の発現のタイムコースは処理18時間後から認められ、48時間後に強く認められた。 4.EGCGと不活性型Sulindac salfoneによる相乗効果 EGCGやsalindacは共にNSAIDの活性を持つ。GADD153の誘導がNSAIDの活性によるのか検討するため、不活性型のSulindac salfoneを用いて検討した。 EGCG+sulindac salfoneはPC-9細胞に於いて細胞生存率とGADD153遺伝子発現を相乗的に誘導し、NSAIDと別の活性によることが示唆された。 以上、本年度は相乗効果をタンパクのレベルで証明し、新しい誘導機構が推測できた。
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Research Products
(8 results)