2004 Fiscal Year Annual Research Report
過分極で活性化される陽イオンチャネルの生体内における役割の解明
Project/Area Number |
15590185
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石井 孝広 京都大学, 医学研究科, 助手 (40303812)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷野 好 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50183041)
鷹野 誠 自治医科大学, 医学研究科, 教授 (30236252)
|
Keywords | 過分極 / チャネル / Ih / HCN / 相同組替 / テトラサイクリン |
Research Abstract |
過分極で活性化する陽イオンチャネルには4種類のサブタイプが存在する。そのうちの一つであるHCN4は、心臓や視床おいて周期的発火に重要であることが示唆されている。生体内、特に心臓の洞房結節および視床の神経細胞における役割を解明するため、HCN4の発現量をテトラサイクリンの誘導体を投与することによって調節することが出来る遺伝子改変マウスを作製する目的で実験を行った。HCN4の5'非翻訳領域に大腸菌テトラサイクリン耐性オペロンの転写調節に働くタンパク質とオペレーター配列を利用したいわゆるTet-Offシステムを相同組換えで挿入すると、HCN4の本来のプロモーターでTetリプレッサータンパクがつくられ、そのタンパクがHCN4の開始コドンのすぐ上流に挿入されたTetオペレーター配列に結合しHCN4が発現する予定である。昨年度までに相同組換えを起こしたES細胞を得、サザーンブロッティングで確認し、その細胞をマウス初期杯に導入しキメラマウスの作製に成功した。それらをかけあわせて現在、ヘテロに遺伝子が改変されたマウスを得た。今年度、それらのマウスをかけあわせてホモマウスを得ることが出来たが、ホモの生まれる確率は予想されるよりかなり低く、HCN4の発現量が変わることが何らかの表現系を生み出していることを示唆していると考えている。現在、C57/BL6マウスにバッククロス中であり、今後、HCN4の発現が抑制されるかをPCR法、ウェスタンブロッティング法を用いてmRNAおよびタンパクレベルで確認し、心臓及び神経細胞で電気生理学的に機能の変化がないか調べる予定である。
|
Research Products
(3 results)