2004 Fiscal Year Annual Research Report
胚性幹細胞モデル・ホヤ分裂抑制2細胞胚半側細胞全能性分化の生理学的解析
Project/Area Number |
15590194
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
田中 資子 明治薬科大学, 薬学部, 助教授 (80277730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 國太郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 名誉教授 (10010034)
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Keywords | 胚性幹細胞モデル / ホヤ分裂抑制2細胞胚 / 全能性分化 / 細胞接着 / 分化誘導制御 / イオンチャネル / 筋細胞型分化 / Ca2+電流 |
Research Abstract |
ホヤ2細胞胚半側細胞(AB)のような分裂抑制した大型全能性細胞に、8細胞胚各種細胞(a4.2,b4.2,A4.1,B4.1)を接着、あるいは予測誘導物質を作用させることにより、ホヤ幼生の基本的分化型である表皮細胞型、筋細胞型、神経細胞型に誘導制御する。また、各分化型に、神経細胞型で明らかにされたように頭側、尾側に特異的なイオンチャネルの発現があれば、その部域特異性も誘導制御することを目的とした。 結果:平成15年度の研究成果により、2細胞胚半側割球AB(2C細胞)の分裂抑止胚細胞に、この割球よりさらに先行して発生している8細胞胚から分離したa4.2A4.1胚細胞ペア、a4.2胚細胞ペア、A4.1胚細胞ペア、b4.2胚細胞ペア、B4.1胚細胞ペアを接着させ培養すると、細胞ペアーはそれぞれ単独に培養した場合の分化すなわち頭側神経型、表皮型、不完全尾側神経型、表皮型、筋型に分化した。しかし、全能性と考えられる2C細胞では単独培養した場合とは異なり、8細胞由来の胚細胞ペアーの細胞接着による誘導性分化が惹起され、接着した細胞ペアーの種類に依存して頭側神経型、尾側神経型、筋型に分化した。そこで平成16年度はさらに誘導性分化が成立する条件を確立するため、とくに2C細胞および8細胞胚由来の細胞ペアーの接着時点での発生時間の影響を調べた。その結果、(1)2C細胞は接着時点で7発生時間以内でなくてならない。(2)2C細胞を分離するための胚が、8細胞ペアーを分離するための胚に対して、少なくとも同時に受精されるか、できれば3時間受精を遅らせた場合すなわち接着時点で細胞ペアーより3時間若い場合に、誘導は50〜90%以上成功する。ことがわかった。誘導が成立しないときは、2C細胞はすべて表皮型となった。また、対照として2個の2C細胞をペアーとして培養すると、100%表皮型細胞になった。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Comprehensive analysis of the ascidian genome reveals novel insights into the molecular evolution of ion channel genes.
Author(s)
Okamura, Y., Murata, Y., Nakajo, K., Iwasaki, H., Ohtsuka, Y., TANAKA-KUNISHIMA, M., et al.
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Journal Title
Am.Journal of Physiology ; Physiological genomics (in press)
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