2003 Fiscal Year Annual Research Report
in situポア・ディメンジョン評価法によるATP放出アニオンチャネル種の確定
Project/Area Number |
15590201
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
SABIROV Ravshan 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (60322632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 泰伸 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10025661)
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Keywords | ATP放出チャネル / マキシアニオンチャネル / ポアサイズ / 有機アニオン |
Research Abstract |
容積依存性・電圧依存性マキシアニオンチャネルはアニオン型ATPを透過させるATP放出チャネルであることを示すデータを私達は既に報告した。しかしその最終的な証明のためには、このチャネルのポアのディメンジョンにATPサイズの分子を透過させる条件が具わっていることを確認する必要がある。本研究では、C127乳腺由来細胞膜に単一チャネル記録法を適用して、次の2つの方法によって、ポアディメンジョンを評価した。 1)細胞外液のCl^-を有機アニオンに置換して、そのサイズを次第に大きくしていくと、それに伴ってCl^-に比べての透過性が減少していくが、比較的大きな有機アニオンであるlactobionateに対しても透過性を残すことが明らかとなった。その結果、本マキシアニオンチャネルのポアの半径はlactobionateのカットオフ半径の0.487nmより大きいことが判明した。 2)種々のサイズのポリエチレングリコール(PEG)を投与して、この非電解質がポア内に入りこめばCl^-コンダクタンスが減少するので、そのような効果を示すPEG分子のカットオフ半径から本チャネルポアの半径を推定したところ約1.3nmという値が得られた。この値は、ATP^<4->やMgATP^<2->の半径(約0.6nm)よりも相当大きいことが判明した。 以上の結果から、アニオン型ATPを透過させる条件を具えていることが結論された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Uramoto, N.Takahashi, A.K.Dutta, R.Z.Sabirov, Y.Ando-Akatsuka, S.Morishima, Y.Okada: "Ischemia-induced enhancement of CFTR expression on the plasma membrane in neonatal rat ventricular myocytes."Jpn.J.Physiol.. 53. 357-365 (2003)
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[Publications] F.Wehner, T.Shimizu, R.Sabirov, Y.Okada: "Hypertonic activation of a non-selective cation conductance in HeLa cells and its contribution to cell volume regulation."FEBS Lett.. 551. 20-24 (2003)
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[Publications] J.-Y.Lapointe, P.D.Bell, R.Z.Sabirov, Y.Okada: "Calcium-activated non-selective cation channel in macula densa cells."Am.J.Physiol.. 285. F275-F280 (2003)
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[Publications] I.F.Abdullaev, R.Z.Sabirov, Y.Okada: "Upregulation of swelling-activated Cl^- channel sensitivity to cell volume by activation of EGF receptors in murine mammary cells."J.Physiol.(London). 549. 749-758 (2003)
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[Publications] P.D.Bell, J.-Y.Lapointe, R.Z.Sabirov, S.Hayashi, J.Peti-Peterdi, K.Manabe, G.Kovacs, Y.Okada: "Macula densa cell signaling involves ATP release through a maxi anion channel."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 100. 4322-4327 (2003)
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[Publications] サブロブ ラブシャン, 岡田泰伸: "クロライドチャネルの構造と機能"神経研究の進歩. 47. 192-203 (2003)