2003 Fiscal Year Annual Research Report
肝内胆管消失症候群における胆管再生・修復不全の分子機構の解析
Project/Area Number |
15590297
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
佐々木 素子 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (70225895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中沼 安二 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (10115256)
佐藤 保則 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (30324073)
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Keywords | 肝内胆管消失症候群 / 原発性胆汁性肝硬変 / 原発性硬化性胆管炎 / trefoil factor family (TFF) / deleted in malignant brain tumor-1 (DMBT1) / 肝内小型胆管 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
(1)肝内胆管消失症候群における粘膜再生因子trefoil factor family (TFF) 1〜3,およびTFF2受容体候補分子deleted in malignant brain tumor-1(DMBT1)の発現の検討 1)免疫組織化学的検討 肝内胆管消失症候群;原発性胆汁性肝硬変(PBC)35例,原発性硬化性胆管炎(PSC)10例と,対照疾患肝;閉塞性黄疸肝(EBO)22例,慢性ウイルス性肝炎(CH)21例,正常肝22例の外科的生検,切除肝を用いて,免疫組織化学的に肝内胆管上皮におけるTFF1〜3とDMBT1の発現を検討した.その結果,1)正常肝の肝内小型胆管でのTFF1〜3,DMBT1発現はほとんどないこと,2)PSCとEBOでは肝内大型胆管でのTFF1,3とDMBT1発現が亢進すること,3)PBCとCVHでは胆管障害部を中心にTFF2とDMBT1発現が亢進すること,4)胆管障害部ではTFF2とDMBT1の共発現はあまり見られないこと,が明らかとなった。肝内胆管系では胆管レベルに応じた特徴的なTFF1〜3,DMBT1発現がみられ,大型胆管では主にTFF1,3/DMBT1が,小型胆管では主にTFF2/DMBT1が粘膜防御に働くことが示唆された。 2)RT-PCRによる検討 PBC肝,対照肝におけるTFF1〜3 mRNA,DMBT1 mRNA発現を検討した.その結果,PBC肝ではTFF1,TFF2 mRNA発現が多い傾向にあることが明らかとなった。 (2)粘膜再生因子TFF1〜3/TFF受容体系の発現とその機能解析 マウス培養胆管上皮細胞株を用い,TNF-αなどのサイトカイン添加条件下におけるTFF1〜3とDMBT1の発現を検討した。マウス培養胆管上皮ではサイトカイン非添加条件下においてもTFF1,2mRNA発現を認め,TNF-α添加による明らかな発現の変化は見られなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Motoko Sasaki, et al.: "Site-Characteristic Expression and Induction of Trefoil Factor Family 1, 2 and 3 and DMB T1 in Normal and Diseased Intrahepatic Bile Ducts Relates to Biliary Pathophysiology"Liver International. 24. 29-37 (2004)
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[Publications] Motoko Sasaki, et al.: "Expression of Trefoil factor family-1, 2, and 3 is Augmented in Hepatolithiasis"Peptides. (in press). (2004)