2004 Fiscal Year Annual Research Report
心筋架橋におけるずり応力による冠状動脈硬化の抑制に関する分子病理学的研究
Project/Area Number |
15590320
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
石井 壽晴 東邦大学, 医学部・医学科, 教授 (30101893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤坂 喜清 東邦大学, 医学部・医学科, 助教授 (60202511)
石川 由起雄 東邦大学, 医学部・医学科, 講師 (30276894)
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Keywords | 心筋架橋 / 動脈硬化 / ずり応力 / 組織計画 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
心筋架橋の解剖学的特性が冠状動脈硬化に及ぼす影響について一定の結論に達した。即ち、左冠状動脈前下行枝を入口部より、5mm間隔で、横断切片を作製し、内膜面積・中膜面積をそれぞれ測定し、又、同時に内膜病変をStary分類により、動脈硬化の組織学的分類を行った。 その結果、心筋架橋入口部の位置は、左冠状動脈起始部より、平均4.4cmの部位に見出された。心筋架橋の入口部が、左冠状動脈入口部から離れて存在すると、心筋架橋入口部より近位の冠状動脈には有意の動脈硬化の抑制がみられた。心筋架橋の長さの平均は、1.44cmであった。心筋架橋の長さが動脈硬化に与える影響は、殆どみられなかった。心筋架橋の厚さの平均は、856ミクロンであった。心筋架橋の厚さは、動脈硬化の抑制効果と創刊することが明らかとなった。心筋架橋の厚さが厚さと心筋架橋の長さは相関した。これらの諸点は、病理学会の機関誌の1つである「診断病理」誌からの依頼により、総説として上梓した。又、原著部分に関しては、「Atherosclerosis」に投稿中である。 その他、ずり応力は、内皮細胞の凝固・線溶系諸分子種を介して、動脈硬化の進展制御に影響があることが知られており、上記の材料を用いて、動脈硬化との間の関係を免疫組織化学的に検討中であり、結果がまもなく整理される。
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Research Products
(2 results)