2003 Fiscal Year Annual Research Report
CHOP療法抵抗性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を治療前に識別する因子の研究
Project/Area Number |
15590325
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
鈴宮 淳司 福岡大学, 医学部, 助教授 (70206556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍋島 一樹 福岡大学, 医学部, 助教授 (40189189)
大島 孝一 福岡大学, 医学部, 助教授 (50203766)
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Keywords | 非ホジキンシンパ腫 / びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 / 化学療法 / CHOP療法 / 治療抵抗性 / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
非ホジキンリンパ腫の約30%を占めるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の進行期の標準治療はCHOP(シクロフォスファミド、ドキソルビシン、オンコビン、プレドニソロン)療法である。しかし、すべての症例にCHOP療法が奏功するのではなく、10〜20%がCHOP療法抵抗性もしくは難反応性である。治療前にCHOP療法に無効あるいは抵抗性であることが分かれば、治療強度の高い別の治療法を選択することができ、治療成績を上げることが可能である。このためDLBCLの臨床的要因、病理組織学的、免疫組織学的検討、ウイルス学的検討、多剤耐性因子の分子生物学的検討、ならびにDNAマイクロアレイを用いた検討をおこない、CHOP療法抵抗性の症例を治療前に選別するのための因子を明らかにすることを目的とする。 福岡大学病理学教室に登録された症例で、CHOP療法および類似治療に対する反応性をしらべ、症例を選択する。CHOP療法2コースまで実施し、腫瘍が小さくならない症例をCHOP抵抗群、また対照として2コースで腫瘍が消失するものをCHOP高感受性群として症例を選択している。選択した症例の凍結材料よりRNAを抽出し、これらのRNAが実験に使用できるか、純度、変性の有無を検定し、ケモカイン、ケモカイン受容体ならびに癌遺伝子関連の遺伝子が載ったDNAマイクロアレイを使用し、CHOP療法抵抗性に関する遺伝子を検索し、治療抵抗性に関連すると考えられる遺伝子を得ている。これらの遺伝子のRNA発現傾向を確認し、重要な遺伝子を選択し免疫染色を行う予定である。また予後因子として報告されているCD10、CD5、p53、bcl-6、bcl-2など免疫組織学的検討では、治療抵抗群と治療高感受性群両群での差異は明らかではない。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nabeshima K., Suzumiya J., et al.: "Emmprin, a cell surface inducer of matrix metalloproteinases (MMPs), is expressed in T-cell lymphomas"Journal of Pathology. 202. 341-351 (2004)
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[Publications] Tsuchiya T., Suzumiya J.(他8名): "Th1, Th2, and activated T-cell marker and clinical prognosis in peripheral T-cell lymphoma, unspecified : comparison with AILD, ALCL, lymphoblastic lymphoma, and ATLL"Blood. 103. 236-241 (2004)
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[Publications] Karube K., Suzumiya J.(他6名): "Non-B, non-T neoplasms with lymphoblast morphology : further clarification and classification"American Journal of Surgical Pathology. 27. 1366-1374 (2003)
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[Publications] Fujimura S., Suzumiya J.(他3名): "Downregulation of Bcl-xL and activation of caspases during retinoic acid-induced apoptosis in an adult T-cell leukemia cell line"The Hematology Journal. 4. 328-335 (2003)