2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15590328
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
田久保 海誉 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所・高齢者の臓器と組織の研究グループ, 参事研究員 (00154956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲村 賢一 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所・高齢者の臓器と組織の研究グループ, 研究助手 (60159069)
下村 七生貴 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所・高齢者の臓器と組織の研究グループ, 研究助手 (10158751)
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Keywords | ウエルナー症候群 / 早期老化症候群 / 老化 / テロメア / テロメレース / hTERT / 表皮 / 真皮 |
Research Abstract |
平成15年度研究計画調書(新規)の研究計画・方法の記載順に基づき、倫理面への配慮と研究論文の進行過程を加えて記載します。 (1)組織の収集、保存:ウエルナー症候群(WS)患者からの組織は、4例に加えて、3例を収集し(合計7例)、時期の異なる同一症例からの検体を含めると7例8検体を集めることができました。非WS症候群患者からの検体を、表皮、真皮に関しては123検体以上、骨髄に関しては41検体を収集し、冷凍保存しました。 (2)組織の検定:病理組織学的に収集した組織を検定した結果、切断されて四肢の切断部位の近くでは、表皮、真皮に関しては、変性や炎症がなく、使用が可能であることがわかりました。 (3)DNAの抽出と検定:(1)で得られた組織からDNAを用手法で抽出し(キットによる抽出では50kbp程度の短いDNAしか得られません)、電気泳動法で200kbp以上あることを確認し、特に、WS患者からのDNAは全てテロメア長測定に使用できることがわかりました。 (4)テロメア長の測定と検定:WS症候群のテロメア長は、表皮では11.5、14.8、7.7、12.8kbpであり、非WS症候群41例のテロメア長の年間短縮率は36bpでした。WSの骨格筋のテロメア長は、14.2、16.6、8.7kbpでした。 (5)テロメレースの検出:非WS症候群患者のTRAP法によるテロメレース活性は8%で陽性でした。 (6)hTERT mRNAの検出:我々考案したプローブを使用したインサイチュウハイブリダイゼーションでは、非WS患者の表皮の基底膜上の表皮細胞と浸潤リンパ球で高度なシグナルが得られました。 (7)倫理的配慮:東京都老人総合研究所倫理委員会に本研究に関する研究計画書を提出し、承認を得ました。 (8)研究論文の進行過程:WS患者と非WS患者の表皮のテロメア長に関する論文を執筆中です。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Arai T., Esaki Y., Sawabe M., Honma N., Takubo K.: "Hypermethylation of the hMLH1 promoter with absent hMLH1 expression in medullary-type poorly differentiated colorectal adenocarcinoma in the elderly."Mod.Pathol.. 17(2). 172-179 (2004)
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[Publications] Takeuchi F,.他4人, K., Takubo K.: "The mitochondrial DNA A3243G mutation in Werner's syndrome."Exp.Gerontol.. 38(3). 339-342 (2003)
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[Publications] Arai T., 他9人, Takubo K.: "Age-related mitochondrial DNA deletion in human heart : its relationship with cardiovascular diseases."Aging Clin.Exp.Res.. 15(1). 1-5 (2003)
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[Publications] Kammori M., 他4人, Takubo K.: "Clinical application of human telomerase reverse trnscriptase gene expression in thyroid follicular tumors by fine - needle aspirations using in situ hybridization."Int.J.Oncol.. 22(3). 985-991 (2003)
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[Publications] Kammori M., 他10人, Takubo K.: "Demonstration of human telomerase reverse transcriptase (hTERT) in human parathyroid tumors by in situ hybridization with a new oligonucleotide probe."Clin.Endocrinol.(Oxf). 58(1). 43-48 (2003)
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[Publications] Honma N., 他8人, Takubo k.: "Breast carcinoma in women over the age of 85 : distinct histological pattern and androgen, oestrogen, and progesterone receptor status."Histopathology. 42(2). 120-127 (2003)
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[Publications] 田久保海誉他: "幕内雅敏監修、幕内博康編、Knack & Pitfallsシリーズ「食道外科の要点と盲点」(分担出筆)Barrett食道の生検病理診断"文光堂(東京). (2003)