2003 Fiscal Year Annual Research Report
炎症時のインターフェロンγによるシトクロムb558重鎖遺伝子発現誘導機構の解析
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15590348
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
熊取 厚志 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (60244092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 章一 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (40253695)
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Keywords | gp91phox / CYBB / シトクロムb558 / インターフェロンγ / ICSBP / IRF-1 / p300 |
Research Abstract |
A.前単球細胞におけるIFN-γによるCYBB遺伝子転写促進機構の解明。 (1).IRF-1の関与に関する検討:U937細胞とCYBB遺伝子+12から-115塩基を持つレポータープラスミド(p-115/+12)を用いIRF-1過剰発現並びにIRF-1発現抑制実験を行ったところ前者ではIFN-γによるP-115/+12の発現誘導が促進され、後者では抑制されたことから、IRF-1の本誘導機構への関与がさらに確かになった。 (2).ICSBP過剰発現法を行ったところ、やはりIFN-γによるp-115/+12の発現誘導が促進されたことから、ICSBPの本誘導機構への関与がより強く示唆された。 (3).アデノウイルスE1a蛋白質発現によるCBP/p300活性の特異的抑制並びにp300の過剰発現の影響を調べた結果、共に大きな影響が無かったことから、P300の本誘導への関与は少ないと考えられた。 (4).クロマチン免疫沈降法により、in vivoにおけるIRF-1,PU.1,ICSBP,p300のCYBB遺伝子上流への結合を解析したところ、PU.1はIFN-γ刺激の有無にかかわらず結合が認められ、IRF-1はIFN-γ刺激後にのみ結合が認められた。これらの結果よりPU.1,は定常・IFN-γ誘導共に関与しており、IRF-1は後者のみに関わるというこれまでの私たちの考えが支持された。一方、ICSBP,p300は刺激の有無にかかわらず上記部位への結合が認められず、それらの本誘導機構に関して再考する必要性が示唆された。 B.マクロファージにおけるIFN-γによるCYBB遺伝子転写促進機構の解明 U937細胞をPMAで1日処理しその後2日間PMAなしの状態で培養することにより形成したマクロファージとp-115/+12を用い一過性発現法を行ったところ分化させてないU937細胞にくらべやや活性が低いもののIFN-γによる誘導が認められことから、本分化マクロファージが今後解析に有用であると考えられた。 C.IFN-γによるCYBB遺伝子発現誘導に影響をおよぼす事が知られている炎症因子の作用機序の解析。 未分化U937細胞並びにマクロファージ分化型U937細胞とp-267/+12を用いcAMP、プロシタグランジンE2の本IFN-γ誘導に及ぼす影響をしらべたところ、両者ともIFN-γに相加的に作用することが示された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Fujii, Y., Kumatori, A., et al.: "SATB1 Makes a Complex with p300 and Represses gp91(phox) Promoter Activity"Microbiol Immunol. 47巻・10号. 803-811 (2003)