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2004 Fiscal Year Annual Research Report

敗血症性ショックにおける好中球アポトーシスの変調と内因性防御因子による制御

Research Project

Project/Area Number 15590400
Research InstitutionJUNTENDO UNIVERSITY

Principal Investigator

長岡 功  順天堂大学, 医学部, 教授 (60164399)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 桑原 京子  順天堂大学, 医学部, 助手 (10167976)
Keywords敗血症 / 好中球 / アポトーシス / エンドトキシン / サイトカイン / 単球・マクロファージ / Toll-like receptor / インテグリン
Research Abstract

[目的]敗血症は救急救命治療の発達した先進国においてもいまだ高頻度に致死的経過をたどる重篤な病態であり、その多くにグラム陰性菌感染が関与している。グラム陰性菌由来の病因物質であるエンドトキシン(LPS)は、単球・マクロファージMφによるTNF-α、IL-1β、NOなどの産生を誘導し、敗血症性ショックの発症に深く関わっている。一方、敗血症では、LPS刺激によって好中球のアポトーシスが抑制され、活性化された好中球が組織障害、さらに、多臓器不全の進展に関わっている。申請者は、今までに好中球由来の内因性防御因子・CAP11が、エンドトキシンショックにおいて防御的に働くことを明らかにしてきた。そして、平成15年度、申請者らは、CAP11がLPS刺激による好中球アポトーシスの抑制をブロックしてアポトーシスを誘導することを示した。しかし、好中球のアポトーシス抑制には単球・Mφ由来のサイトカインも関与している。そこで、平成16年度は、LPS刺激による単球のサイトカイン生成に対するCAP11の効果を検討した。
[結果]単球がLPS刺激を受けると好中球のアポトーシスを抑制するIL-1β,TNF-α,IL-8などのサイトカインを生成した。そして、CAP11は単球によるIL-1β,TNF-α,IL-8などのサイトカイン生成を阻害して好中球のアポトーシスを誘導することがわかった。さらに、CAP11は好中球、単球へのLPSの結合を著明に抑制した。
[結語]今までの研究によって、CAP11は強いLPS結合能をもつことが示されている。したがって、CAP11はLPSに結合することによってLPSの好中球、単球への結合を阻害し、その結果、LPS刺激による好中球の活性化を抑制し、また、単球によるサイトカイン生成を抑制して、好中球のアポトーシスを誘導するという作用機序が考えられた。

  • Research Products

    (7 results)

All 2004

All Journal Article (6 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Effect of antibacterial cathelicidin peptide CAP18/LL-37 on sepsis in neonatal rats.2004

    • Author(s)
      Koji Fukumoto, Isao Nagaoka et al.
    • Journal Title

      Pediatric Surgery International 21

      Pages: 20-24

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] Cathelicidinファミリーの殺菌ペプチドCAP11による好中球アポトーシスの制御2004

    • Author(s)
      長岡 功, 他
    • Journal Title

      炎症・再生 24

      Pages: 166-172

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 炎症・白血球・ラジカル2004

    • Author(s)
      長岡 功
    • Journal Title

      日本病態生理学会誌 13

      Pages: 31-37

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] Antibacterial cathelicidin peptide CAP11 inhibits the lipopolysaccharide (LPS)-induced suppression of neutrophil apoptosis by blocking the binding of LPS to target cells.2004

    • Author(s)
      Isao Nagaoka, et al.
    • Journal Title

      Inflammation Research 53

      Pages: 609-622

  • [Journal Article] Cathelicidinファミリーの殺菌ペプチドによる好中球アポトーシスの制御-LPS刺激による好中球アポトーシスの抑制におよぼすCAP11の効果2004

    • Author(s)
      長岡 功, 他
    • Journal Title

      エンドトキシン研究 7

      Pages: 55-64

  • [Journal Article] 好中球アポトーシスの分子制御2004

    • Author(s)
      長岡 功
    • Journal Title

      臨床免疫 433

      Pages: 236-242

  • [Book] 別冊・医学のあゆみ2004

    • Author(s)
      長岡 功, 諌山太郎
    • Total Pages
      93-97

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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