2004 Fiscal Year Annual Research Report
チロシンキナーゼ等高分子化合物と低分子化合物の相互作用に関する研究
Project/Area Number |
15590474
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
赤穂 榮一 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (50122239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 盛雄 兵庫医科大学, 教授 (00068553)
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Keywords | ドッキング / 計算科学 / 構造活性相関 / 酵素阻害 / シミュレーション / チロシンキナーゼ / インドリン / エンザイムイムノアッセイ |
Research Abstract |
近年、3-(substituted-benzylidene)-1,3-dihydro indolin-2-one誘導体が選択的活強力なPTK阻害活性がると報告されている。そこで、一連の3-(substituted- benzylidene)-1,3-dihydro-indolin-20-one化合物および同属体である各種3-(substituted-benzylidene)-1,3-dihydro-indolin-2-thioneを合成した。 合成したone誘導体(化合物3-11)およびthione誘導体(化合物12-21)のPTK阻害活性を求めるため、阻害活性の強かったものは化合物12及び13で、IC_<50>はそれぞれ21.9μM,21.2μMであった。更に化合物19においても、IC_<50>30.9μMが得られ、one誘導体に比べthione誘導体に対して一般により強い活性が見られた。Thione誘導体である化合物12のIC_<50.が21.9μMと比較的強い阻害活性を示したのに対し、そのone同属体である化合物3のIC_<50>は、約10分の1ほどに下がっていた。 活性部位における阻害物質の結合モードを検証すべくDock4.0を用いてドッキングシミュレーションを行った。p56^<c-Src>の活性部位はLys295とArg310であると報告されている。化合物8と16においてその活性部位Lys295に対する水素結合が観察された。そのうち化合物8のIC_<50>が、70.4μMと比較的強い阻害活性を示した。 合成したすべての化合物に対してDock4.0のドッキングエネルギーは負の値を示し、結合部位に親和性があることを示した。また、RMSD(root mean square deviation)の値はすべての化合物において6〜12Åと比較的小さく、基質の結合部位とそれほど離れていないことを示していた。
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