2004 Fiscal Year Annual Research Report
パルスフィールド電気泳動法によるH.pylori除菌治療効果判定法の構築
Project/Area Number |
15590497
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
陳 戈林 昭和大学, 医学部, 助手 (60266111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福地 邦彦 昭和大学, 医学部, 助教授 (70181287)
高木 康 昭和大学, 医学部, 教授 (30138490)
五味 邦英 昭和大学, 医学部, 教授 (60053980)
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Keywords | Helicobacter pylori / 感染率 / 家族内感染 / HpSA ELISA |
Research Abstract |
本年度、糞便中抗原検出試薬HpSA ELISA (Meridian, USA)を用いて、H.pyloriが本邦での感染率の推移、およびH.pyloriを扱う臨床検査技師および、彼らの家庭内での感染状況を詳細に検索した。対象として、(1)2002年5月〜2003年5月に昭和大学病院検査部において、潜血陽性および虫卵の疑いの807症例;(2)昭和大学病院検査部細菌検査室の技師7名の検体;(3)職員の7家族からの28検体を用いた。(1).H.pyloriの感染率は10年前の報告と比べ、各年齢層の陽性率が次の年齢層にシフトしたのみで、新たな増加は認められなかった。この中で、若年層に相当する10代(10%)、20代(25%)30代(約20%)は先進国パターンを示したが、50代以降は依然50%が陽性であり、途上国パターンを示した。(2).大学病院検査部細菌検査室技師の7名の内、H.pylori糞便中抗原が2名陽性であった。内視鏡検査等の医療従事者がH.pyloriの感染率が高い(50%以上)との報告があるが、H.pylori検査に関わる細菌検査技師にはこの現象は認められなかった。(3).陽性の2名の家族の感染状況について調べたところ、1家族は父親が陽性で、母親と妹が陰性であった。もう1家族が全員H.pylori陽性であった。(4).残りの5家族の感染状況は、1家族が家族全員H.pylori陽性、2家族では両親が陽性で、1家族が母親のみが陽性で、1家族は全員陰性であった。H.pyloriの家族内の感染状況については一定のパターンが認められなかった。
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