2004 Fiscal Year Annual Research Report
思春期における過敏性腸症候群および摂食障害の疫学的調査-自己効力感の与える影響-
Project/Area Number |
15590534
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄司 知隆 東北大学, 病院, 助手 (40360870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 由香 東北大学, 病院・助手 (00343046)
福土 審 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80199249)
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Keywords | 過敏性腸症候群 / 摂食障害 / 思春期 / 自己効力感 |
Research Abstract |
1.データの入力・解析:担当者により入力されたデータをもとに解析を行った。仙台市内の高校生のデータでは、過敏性腸症候群が疑われる生徒(IBS疑診群)は男子7%、女子13%、摂食障害が疑われる生徒(ED疑診群)は男子3%、女子7%といずれも男子より女子に多く、そのほとんどが治療を受けていなかった。両疾患が疑われず健康と思われる生徒(対照群)に比して、IBS疑診群およびED疑診群の健康関連QOLは、男女とも低下していた。自己効力感は対照群に対し有意に男子のIBS疑診群で高くなっており、女子のED疑診群では低下傾向を示した。IBS疑診群の男女を比較すると、男子の方が腹痛を訴える頻度が高く、両群とも有症状時の便は軟化していた。女子の方でより多くストレス下における症状増悪を認めており、IBS症状の重症度も高かった。中学生の全回収率は76.9%(2513部中1932部回収)であった。このうち追跡調査の同意を得られたのは505人(26.1%)であった。 2.調査を受けた生徒の心理的ケア:アンケートにより不安が生じたり疾患が疑われた生徒の相談窓口を設け、実施責任者あるいは分担者が電話による相談、診察、作成したリストを用いて近隣の受診可能な医療機関を紹介するなどして対応した。 3.結果発表:男子高校生における解析結果を平成16年6月の日本心身医学会総会で発表した。高校生のIBS疑診群の男女比較を平成17年5月の日本心身医学会総会で結果を発表すべく、抄録を作成しサブミットした。
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Research Products
(6 results)