2004 Fiscal Year Annual Research Report
女性の骨量増加に対するミネラル摂取量とビタミンD受容体遺伝子多型との相互作用
Project/Area Number |
15590540
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
上野 公子 新潟大学, 医学部, 助教授 (80310275)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和利 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70207869)
|
Keywords | 骨密度 / ミネラル / ビタミンD受容体遺伝子 / 遺伝子多型 / 若年女性 / 相互作用 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本人若年女性のカルシウム摂取量およびビタミンDの栄養状態とビタミンD受容体遺伝子多型の骨密度に対する交互作用を明らかにし、効果的な骨量増加方法をみいだすことである。今年度はビタミンD遺伝子多型の解析を中心に行った。ビタミンD受容体遺伝子Apa 1、Taq 1、およびBsm 1の多型を、restriction fragment length polymorphism(RFLP)法により解析した。食事中のカルシウム摂取量は3日間の陰膳法を用いて、ビタミンDの栄養状態は血中の25(OH)Dを測定することにより評価した。腰椎正面と大腿骨頸部左側の骨密度をDXA法で測定した。Apa 1、Taq 1およびBsm 1のいずれにおいても、遺伝子多型と骨密度に有意な関連はみられなかった。血中25(OH)D_3濃度について、Apa 1多型のAA群における濃度がAa群、aa群より有意に低かった。若年成人女性の大腿骨頸部骨密度に対してカルシウム摂取量とApa 1多型およびTaq 1多型の交互作用がみられた。Apa 1多型のaa群においては回帰直線の傾きが小さかったが、AAまたはAa群においては傾きがより大きかった。Taq 1多型においても同様な結果であった。最大骨量をなるべく増やすためAA型、Aa型またはTt型をもつ者は特に十分なカルシウムを摂取すべきである。また、血中25(OH)D濃度はAA型またはBB型をもつ者でより低く、それらの人は十分な量のビタミンDまたはカルシウムを摂取することが望ましい。
|