2004 Fiscal Year Annual Research Report
HCV抗体陽性者における肝炎進展防止を目的とした日常生活管理方法の検討
Project/Area Number |
15590543
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
太田 節子 信州大学, 医学部, 助手 (90143974)
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Keywords | HCV / C型肝炎 / 肝がん / 標準化死亡比 / 祖死亡率 / 悪性新生物 / 生活習慣 |
Research Abstract |
HCVに感染するとC型肝炎が発症し、更には高い確率で肝がんへと進展すると言われている。長野県A町B地区のHCV感染は1980年代と考えられ、1990年以降の新たな感染は少なく、感染は極めて限られていた。規在、HCV抗体陽性率の高いのは60歳代以上に集中し、40%を超えている。 A町の肝がん死亡の年次推移を検討した。なお、A町人口は約5,600、B地区は約1,100である。 1981-2000年の20年間にA町で死因が肝がんだったのは男18名、女8名、計26名であった。1986年までの6年間は男1名のみだったが、以後5年ごと、1987-1991年には男5、女3、1992-1996年には男4、女5、1997-2000の4年間では男6の肝がん死亡が認められ、増加の傾向がうかがえた。 肝がん祖死亡率は男が1988-1992の27.3から1993-2000には41.5と急に高くなった(県、21.7から24.4)。女は18.7から18.9であったが県レベル(9.7から11.4)と比較すると高い値を維持していた。 肝がんの標準化死亡比(SMR)でみると、1988-1992では男54.2、女97.2で、1993-1997の値は男72.6、女81.5となった。長野県レベルは、1988-1992男59.2、女71.4、1993-1997男57.9、女68.9と大きな変化はなく同程度だった。男は上昇し県より高値となり、女は著しく高値を維持したままだった。 A町の肝がん死亡は県全体より高く、60歳以上の高いHCV抗体陽性率を考慮すると、肝がん死亡はもう暫らく増加することが予想された。
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Research Products
(3 results)