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2003 Fiscal Year Annual Research Report

肺の炎症性疾患におけるサーファクタントの関与の分子機構と法医学的応用

Research Project

Project/Area Number 15590573
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

新谷 香 (石田 香)  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50345047)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木村 博子  順天堂大学, 医学部, 講師 (00053299)
吉田 謙一  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40166947)
上村 公一  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30244586)
Keywordsサーファクタント / 心不全性肺水腫 / サイトカイン
Research Abstract

初年度は主に心筋梗塞後肺水腫モデル作成の条件検討と各種測定系の確立を行った。
1.ラット心筋梗塞モデル
ラット心臓の左環状動脈前下降枝をナイロン糸で結窄して作成した。Ischemic Preconditioning(IP)は虚血3分、再灌流5分を3回反復して作成し、続けて梗塞を作成した。梗塞6時間では有意な肺湿重量の増加が認められ、肺水腫を惹起することができたが、明らかなIPとの差異は認められなかった。今回の外科手術では開胸系による人工呼吸管理下で行ったが、これを閉胸系にして梗塞時間を延長するべく検討を続けている。
2.炎症反応指標の測定
TNF-αmRNA定量のためのリアルタイムRT-PCR法を確立し、上述モデルにおける肺での発現量を測定した。梗塞1時間ではsham群との差はみられなかったが、梗塞6時間ではSham群と比較して10000倍以上に増加していた。一方、IP処理群ではその増加は10倍以下に抑えられた。
3.サーファクタント関連タンパク質A(SP-A)の測定
リアルタイムRT-PCR法によるラットSP-AmRNA定量法を確立し測定を行った。梗塞1時間ではSP-A量の変化はみられなかったが、梗塞6時間ではSP-Aは減少していた。SP-A量とTNF-α量は逆相関の関係にあった。また、IP処理群では梗塞6時間でのSP-A量減少はみられなかった。
以上の結果から、心筋梗塞に伴う肺水腫は心不全(ポンプ失調)によるものと考えられてきたが、サイトカイン血症における2次的なSP-A量減少による肺機能失調の関与が示唆された。また、心臓のIPは遠隔臓器である肺の炎症反応を抑制し、SP-A量減少を防いでいた。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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