2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規腫瘍融解アデノウイルスを用いた進行消化器癌の治療法の開発
Project/Area Number |
15590668
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
高橋 稔 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60291556)
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Keywords | 腫瘍融解アデノウイルス / 進行消化器癌 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
消化器進行癌に対する腫瘍融解アデノウイルス(Ad)を用いた遺伝子治療では従来の遺伝子治療と比較して高い抗腫瘍効果が得られることが明らかにされつつある。しかし、一方でまた現在使用されている腫瘍特異的融解Ad単独では抗腫瘍効果が十分でないことも明らかになりつつある。そこで我々は実際の臨床応用を目指して、(1)より高い抗腫瘍効果・腫瘍特異性を発揮させることにより実効性の高い治療とするべく新規腫瘍特異的Adを作製し、(2)各種進行癌モデルを用いて、抗腫瘍効果・生存率・安全性について検討する事とした。まず新規Adの基本骨格として腫瘍特異性を維持しつつ抗腫瘍活性を高めることを目的に、腫瘍特異的プロモーター(TSp ; AFPenhancer/promoter、CEA promoter、E2F1 promoterあるいはhuman telomerase reverse transcriptase(hTERT))で正常Rbとの結合能のない変異E1A(mtE1A)ならびに我々が作製し抗腫瘍活性を高めた新規のp53(mtp53)発現単位を組み込み、さらにE1B遺伝子のうちE1B-55Kを欠失させるよう3重に正常細胞を保護するメカニズムを合わせ持つようにデザインした。現在、各種TSpによるmtp53発現単位、またTSp制御mtE1A発現単位の作製も終了している。現在、TSp制御mtE1A発現単位を組み込んだ腫瘍融解アデノウイルスshuttle vectorならびに各種TSpによるmtp53発現単位を組み込んだpBHG10の作製中である。今後、同ベクター作製終了次第ウイルス作製を行う。また治療効果を向上するためには、感染腫瘍よりウイルスの放出を促進することも重要な一因子である。ウイルス放出を促進する方法として、抗癌剤等を用いて良好な結果を得ている。最終的には新規に作製したAdに抗癌剤等を併用した治療法を考案し検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hagiwara S, Takahashi M, et al.: "Inhibition of type I procollagen production by tRNAVa1CTE-HSP47 ribozyme."J Gene Med.. 5. 784-794 (2003)
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[Publications] Hisai H, Takahashi M, et al.: "Increased expression of angiogenin in hepatocellular carcinoma in correlation with tumor vascularity."Clin.Cancer Res.. 9. 4852-4859 (2003)
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[Publications] Terui T, Takahashi M, et al.: "Induction of PIG3 and NOXA through Acetylation of p53 at 320 and 373 Lysine Residues as a Mechanism for Apoptotic Cell Death by Histone Deacetylase Inhibitors."Cancer Res.. 63. 8948-8954 (2003)