2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15590690
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
竹井 謙之 順天堂大学, 医学部, 助教授 (10306954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池嶋 健一 順天堂大学, 医学部, 講師 (20317382)
榎本 信行 順天堂大学, 医学部, 助手 (20348973)
丸山 厚 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (40190566)
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Keywords | 類洞内皮細胞 / ヒアルロン酸 / ヒアルロン酸グラフト化ポリLリジン櫛型共重合体 / 遺伝子デリバリ / 相分離性ナノ会合体 / デコイ法 / 3重鎖核酸法 |
Research Abstract |
ヒアルロン酸グラフト化ポリLリジン櫛形共重合体(PLL-g-HA)のDNAとのナノ会合体形成能の面から、ヒアルロン酸(HA)とポリLリジン(PLL)の分子量、PLL backboneへのHAの導入密度の最適条件を決定した。 類洞内皮細胞ではサイトカインや酸化ストレスの刺激を受けてNF-kBの転写能亢進が惹起し、ICAM-1発現等様々な免疫応答を惹起(活性化)するため、NF-kBの転写能をスイッチングすることは類洞内皮細胞の機能制御につながる。平成16年度はNF-kBのコンセンサス配列を含むヘアピン型オリゴDNA(デコイ)を用い、PLL-g-HAとの複合体の形で類洞内皮細胞に導入した。類洞内皮細胞をTNFαで刺激すると速やかにNF-kBタンパクの核への移行が認められ、引き続いてICAM-1の発現が起こるが、デコイを導入した細胞では、NF-kBの核への移行が阻止され、ICAM-1発現も抑制された。NF-kBをおさえる手法はドミナントネガティブも使用されるが、デコイ法は効果の発現および消退が速やかで、遺伝子発現の迅速なswitching-on、offが可能になるというメリットがあり、肝移植後のグラフト障害や急性拒絶回避に適すると考えられ、灌流肝やin vivoモデルでその有用性を検証していく予定である。また平成16年度では、RNA干渉、3重鎖DNAなどオリゴ核酸による遺伝子発現制御法とPLL-g-HAの組み合わせによる類洞内皮細胞機能の遺伝子工学的操作を目指して、類洞内皮細胞へ3重鎖形成オリゴ核酸(TFO)、siRNAを送達する予備的検討を行った。
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Research Products
(3 results)