2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15590763
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
石川 義弘 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40305470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南沢 享 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (40257332)
海老名 俊明 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60336568)
常松 尚志 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70347300)
岩坪 耕策 横浜市立大学, 医学部附属病院, 助手 (90363796)
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Keywords | 自律神経 / 心臓 / cAMP / フォルスコリン / ファルマコ分析 |
Research Abstract |
平成15年からの継続研究であり、過去2年の研究成果によって、遺伝子クローンを用いた実験系、蛋白結晶分析による立体構造の決定、コンピュータシュミレーションを用いたファルマコア分析が可能になった。そこで2年目ではこれらのエビデンスを駆使して創薬に応用するとともに、その対象となる心臓型アデニル酸シクラーゼの機能解析をノックアウト動物を用いておこなった。 自律神経作動薬である細胞内cAMPシグナル、とくにアデニル酸シクラーゼサブタイプを標的にした作動薬が開発されたが、それの効果判定を行った。とりわけ、旧来的なアデニル酸シクラーゼ抑制剤としてしられるPサイト抑制剤に,側鎖修飾を施した複数の化合物を合成し、それらにおいてアデニル酸シクラーゼ各サブタイプに対する抑制作用の違いを検討した。なかでもPMC6とよばれる化合物において、心臓型アデニル酸シクラーゼに対する強力な抑制作用が見られ、さらにカテコラミン刺激によって誘発されるアポプトーシスの著名な抑制効果が見られた。このことは5型アデニル酸シクラーゼの抑制は、心筋細胞の生存性の亢進に役立つことを意味する。同化合物は、今後の心不全治療に対する薬剤開発のモデルとなると信ずる。 また、心臓型アデニル酸シクラーゼを欠損させた動物モデルにおいて、心機能の交感神経制御の減弱とともに、副交感神経制御の低下が見られたが,同様の効果が上記薬物によって、培養心筋細胞において見られた。このことは心臓型アデニル酸シクラーゼは、交感および副交感神経制御において重要な役割を果たしていることを裏付けるものである。
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Research Products
(6 results)