2004 Fiscal Year Annual Research Report
活性化血小板による凝固血栓形成促進メカニズムの解明とその抑制方法の開発
Project/Area Number |
15590771
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Research Institution | TOKAI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
後藤 信哉 東海大学, 医学部, 助教授 (50225653)
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Keywords | 血小板 / 凝固系 / トロンビン / フィブリン / イメージング / ヒルログ |
Research Abstract |
平成15年度の研究により血小板血栓表面における凝固系活性化のイメージング法を確立した。過去の研究において確立した血小板血栓の3次元リアルタイム投影図法と2色蛍光による血小板と凝固系の同時イメージング法を組み合わせて、血栓の3次元的成長におよぼす血小板表面の凝固系活生化とトロンビン産生の役割を検討した。 実験中の血液の流動性を維持するために選択的抗トロンビン薬アルガトロバンを添加した。アルガトロバンの濃度を10μMから100μMまで変化させて、各種濃度のアルガトロバンを含む全血をI型コラーゲンを固相化したガラス表面上に灌流した時にコラーゲン上に形成される血小板血栓の3次元的成長と、血小板血栓上のフィブリンモノマーの関係を検討した。アルガトロバン濃度を増加させるとともに、血小板血栓上のフィブリンモノマーの産生量は減少し、また単位時間灌流時の血小板血栓の3次元的成長も抑制された。従来、抗凝固薬として理解されていた選択的抗トロンビン薬には、血小板血栓上でのトロンビンの機能阻害を介した血小板血栓の成長抑制効果を有することを明らかにした。 さらに、トロンビンの機能を非可逆的に阻害するヒルログと、可逆的阻害薬であるアルガトロバンの効果の差異を検討した。ヒルログでは用量依存性の効果が出難いこと、非可逆的随害薬であるヒルログのフィブリンモノマー産生抑制効果、血小板血栓成長抑制効果が、可逆的阻害薬であるアルガトロバンの効果よりも効率的であることを示した。
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[Journal Article] Platelets after Exposure to a High Shear Stress Induce IL-10 Producing Mature Dendritic Cells in Vitro.2004
Author(s)
Hagiwara M, Higuchi A, Tamura N, Ueda Y, Hirabayashi K, Ikeda Y, Kato S, Sakamoto S, Hotta T, Handa S, Goto S
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Journal Title
Journal of Immunology 172
Pages: 5297-5303
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