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2003 Fiscal Year Annual Research Report

常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)遺伝子操作マウスを用いた嚢胞形成機序の解明

Research Project

Project/Area Number 15590838
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

望月 俊雄  北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00277120)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 幡野 雅彦  千葉大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20208523)
Keywords多発性嚢胞腎 / ADPKD / PKD1 / ノックアウトマウス / ノックアウトキメラマウス
Research Abstract

常染色体優性遺伝性多発性嚢胞腎(ADPKD)はPKD1遺伝子あるいはPKD2遺伝子の異常を原因とする、最も頻度の高い遺伝性腎疾患である。今回私たちは、ADPKDの病態解明ならびに将来的な治療へ向けて、pkd1遺伝子をターゲットとする疾患モデルマウスの作製に取り組んだ。
1.pkd1ノックアウト/GFPノックイン・マウスの作製およびその解析
昨年度作製したpkd1ヘテロマウス(pkd1^<+/->)を交配し、pkd1ホモマウス(pkd1^<-/->)を得た。しかしながら胎生15.5日より嚢胞形成されることが確認されたが、これまでの報告と同様に胎生致死であり、嚢胞形成に関する解析には限界があると考え、下記のノックアウトキメラマウスの作製を行った。
2.pkd1ダブルノックアウトキメラマウスの作製
ES細胞においてpkd1の2つの遺伝子対が両方ともノックアウトされるpkd1遺伝子ダブルノックアウト細胞を作製した。その陽性ES細胞をマウス初期胚に導入し、偽妊娠マウスに移植し、pkd1遺伝子ダブルノックアウトキメラマウスを作製した。このマウスはそのキメラ率によって嚢胞形成の程度に大きな差が認められ、キメラ率の高いマウスでは、ノックアウトマウス(pkd1^<-/->)と同様に胎生致死であったが、一方キメラ率の低いマウスでは、胎生致死を免れ、最高2ヶ月まで生存した。腎臓では大小さまざまな嚢胞が多発し、ノックアウトマウスと異なり、腎実質も保たれていた。また肝臓、膵臓にも多発性の嚢胞が形成され、ヒトADPKDに非常に類似したものであった。このマウスではpkd1遺伝子の発現が全くない(null)細胞と正常細胞が混在するため、PKD遺伝子のツーヒットが原因とされるヒト多発性嚢胞腎(ADPKD)に近い病態を示すことが予想される。このため、来年度はそれを利用して嚢胞形成過程の解析を行う予定である。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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