2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15590874
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
武田 篤 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70261534)
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Keywords | αシヌクレイン / シヌクレイノパチー / 細胞モデル / カテコラミン / パーキンソン病 / 多系統萎縮症 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、MSAを含むsynucleinopathyの病態解明のためαシヌクレイン過剰発現細胞を作成して蛋白凝集物形成と細胞死の関連を検討した。ヒトαシヌクレインを神経芽細胞腫由来のSH-SY5Y細胞株に導入した。これらの細胞を酸化的ストレスに曝露すると細胞質内にユビキチン、ニトロチロシン、ジチロシン陽性、ユビキチン陽性の淡白凝集体が形成された。HSP-27やαB-crystallinなどの低分子モレキュラーシャペロンもこの細胞内凝集体に共在しており、その組織化学的特徴はsynucleinopathy脳内の病的封入体と多くの共通点を持っていた。こうした凝集体形成は、キレート剤による鉄の除去により抑制されたが、このとき細胞死は増加した。逆に鉄の追加曝露により、凝集体形成は促進されたが、細胞死は抑制された。二重染色の結果、凝集体陽性細胞と活性型caspase3陽性細胞はほとんど一致しなかった。これらの実験結果は、病態下の蛋白凝集物形成が細胞防御的であることを強く示唆する。 更に、細胞死の機序を検討するために、野生型・変異型αシヌクレインを過剰発現させた細胞の電気生理学的検討を行ったところ、変異型の発現により、細胞膜コンダクタンスが上昇し、脱分極時のカルシウム流入量も増大した。これらの実験結果から変異型シヌクレインによる細胞傷害の機序は、細胞膜のイオン透過性を何らかの機序により高めることによると考えられた。
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Research Products
(6 results)