2004 Fiscal Year Annual Research Report
GNE遺伝子異常に伴う遠位型ミオパチーの発症機構の解明
Project/Area Number |
15590898
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
熊本 俊秀 大分大学, 医学部, 教授 (40134936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 秀嗣 大分大学, 医学部, 講師 (20281214)
荒川 竜樹 大分大学, 医学部, 助手 (90363548)
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Keywords | 遠位型ミオパチー / クロロキン・ミオパチー / rimmed vacuoles / lysosome / GNE / M6PR / 細胞モデル / SiRNA法 |
Research Abstract |
我々は、縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(distal myopathy with rimmed vacuoles ; DMRV)の成因解明の研究を行っているが、今年度はDMRVと同様に筋線維内にrimmed vacuole (RV)を多数認める実験的クロロキン投与筋についてlysosome関連蛋白であるmannose 6-phosphate receptor、clathrin遺伝子をnorthern blotや免疫染色で検討し、これらが本筋で有意に増加し、DMRVと同様にRVが過剰に形成される筋では、lysosome系列が亢進していることを明らかにした(Masudaら,2005)。 また、DMRVの原因遺伝子であるUDP-N-acetylglucosamine-2-epimerase/N-acetylmannosamine kinase (GNE)遺伝子の異常とRVの過剰形成およびlysosome系列の異常との関係を明らかにするため、GNE遺伝子異常モデル細胞の作成を行っている。全翻訳領域を含むヒトGNEのcDNAを、ヒトmonocytic leukemia cell line (THP-1)からRT-PCRにより採取し、pGEM-T easyにTAクローニングし、シークエンスによって配列を確認した。これを鋳型としてPCRで得られた1140bp(1-1140塩基,1-380アミノ酸、分子量約44kDa, epimerase domainに相当)と939bp(1228-2169塩基,410-722アミノ酸,分子量約36kDa, kinase domainに相当)の2個の断片をそれぞれ発現ベクターpGEX4T-1にサブクローニングした後、大腸菌BL-21に形質転換し、IPTGでGST融合蛋白の発現を誘導した。得られた2個のGST融合蛋白(71kDa,63kDa)を抗原としてウサギに免疫し、2種類の抗GNEポリクローナル抗体を作成した。現在、これらの抗体を用いて、GNEの細胞内局在、発現分布、発現量などの検討を行っている。続いてSiRNA法を用いてknockdownした細胞モデルを構築し、目的の病態解析を行う。
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Research Products
(4 results)