2003 Fiscal Year Annual Research Report
PARPを介するアポトーシスによる神経細胞死のメカニズムの解明
Project/Area Number |
15590912
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
神谷 達司 日本医科大学, 医学部, 講師 (70233955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 泰朗 日本医科大学, 医学部, 教授 (70152692)
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Keywords | PARP / DNA / アポトーシス / 局所脳虚血 / ラット / 脳保護 |
Research Abstract |
ラット一過性局所脳虚血モデルを用い以下の実験を行った。雄性Sprague-Dawley Rat(体重200-250g)を用い、1.5%ハロセン麻酔下にシリコンを先端に付着した4-0外科用ナイロン糸を左総頚動脈から内頚動脈を経て中大脳動脈起始部まで挿入することによって脳虚血を導入し、虚血負荷を均一化するため虚血中の直腸温および頭蓋温度は37.0±0.5℃に維持した。実験動物は、I:Vehicle群(対照群、n=10)、II:Low CIA 470群(n=10)、III:High CIA 470群(n=10)、IV:Edaravone群(n=10)の4群に分類した。体温コントロールは虚血開始時より導入し、虚血中脳温および直腸温を37℃に保った。Low CIA 470群、High CIA 470群は虚血開始時よりPARP阻害薬、CIA 470を3mg/kg/hr(low dose),10mg/kg/hr(high dose)を6時間静注し、対照群には同量のVehicleを投与した。Edaravone群では再開通直後、30分後に3mg/kgを2回静注した。2時間の脳虚血後、ナイロン糸を抜去し再開通を行った。再開通24時間後断頭し、直ちに脳を摘出・凍結し、Cryostatにて厚さ20μmの冠状断切片を作成した。ヘマトキシリン・エオジン(H-E)染色を行い、image analyzerを用いて脳梗塞面積を皮質と線条体に分けてそれぞれ測定し、積算することにより、脳梗塞体積および脳浮腫体積を算出した。Edaravone群(IV群)では、対照群(I群)に比し皮質梗塞体積(p<0.05)と皮質浮腫体積(p<0.05)の有意な縮小を認めたが、線条体では両群間に差異を認めなかった。CIA 470群ではhigh doseの10mg/kg/hrでまず実験を行い、皮質梗塞体積(p<0.001)と線条体梗塞体積(p<0.01)の有意な縮小を認めた。さらに脳浮腫体積の検討でも、High CIA 470(10mg/kg/hr)群(III群)は対照群(I群)に比し皮質浮腫体積と線条体浮腫体積(p<0.05)の有意な縮小を認めた。Low CIA 470(3mg/kg/hr)群(II群)に関しては、現在実験を遂行中である。
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