2003 Fiscal Year Annual Research Report
PDX-1プロモーター/EYFP遺伝子導入マウスを用いた膵器官形成の研究
Project/Area Number |
15590934
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
遠藤 登代志 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (00152017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 昌一郎 山梨大学, 医学部附属病院, 医員
小林 哲郎 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30113442)
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Keywords | 糖尿病 / 膵臓 / β細胞 / pancreatic duodenal / homeobox-1 / EYFP / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
膵臓の発生、β細胞の分化およびこれらの起源となる幹細胞の研究は糖尿病の病態解析・新たな治療法の確立に重要であり、pancreatic duodenal homeobox-1(PDX-1)がマスター遺伝子として機能していることは広く認められているが、本遺伝子のノックアウトおよびトランスジェニックマウスでは膵の形成不全が生じ、これらの解明には必ずしも十分でない。申請者らはラットPDX-1遺伝子をクローニングし、そのプロモーター領域が培養β細胞で機能することを確認しているが、本研究ではこれらPDX-1プロモーターを蛍光発生蛋白の遺伝子、EYFP、上流に結合し、生体レベルでPDX-1の膵器官形成、β細胞の分化過程を検討し、さらに成体レベルでの発現を検討すべく、ラットPDX-1プロモーター(PDX1P)(-6200〜+67bp)/pEYFPをC57BL/6Nマウス前核期胚200個に注入し同遺伝子のトランスジェニックマウスを試みた。産子は25匹得られ、このうち8匹に目的の遺伝子導入が確認された。このうち1系統はF1が得られず、モザイク状の挿入と考えられたが、他の7系統ではF1マウスの作成に成功した。なお、現在のところ著明な外表奇形は認めず、出生率の低下や成長遅延等は観察されていない。今後これらマウスの血糖、膵形態、インスリン産生能とともにYFP蛍光の分布・強度などを組織学的に検討していく予定であり、その分離を試みる。
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