2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規PPARγコアクチベーターの機能解析と糖尿病発症機構の解明
Project/Area Number |
15590960
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Research Institution | Osaka medical college |
Principal Investigator |
寺前 純吾 大阪医科大学, 医学部, 助手 (90351395)
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Keywords | PPAR / コアクチベーター / 転写因子 / 糖尿病 / インスリン抵抗性 / 脂肪細胞 / SNP |
Research Abstract |
・免疫組織学的検 mammalian expression vectorによりTrip3-GFP蛋白をCOS7細胞に発現させた結果、Trip3蛋白は核内に存在していることが認められた。現在、PPARと結合していると想定される、Trip3に存在する核移行シグナルである、LXXLL motifのうち、104番目のL→Aに点変異を加えた(LXXAL)ベクターを作成し、PPARγと共発現させて検討したところ、この系ではあきらかな核移行の変化は観察されなかった。今後、Trip3のN末端に存在するZn-Fingerを欠失させ同様のことを検討中である。 ・ヒト肥満患者における、Trip3のSNPの解析 当院糖尿病外来通院中のBMI>30の肥満患者から、倫理委員会所定の書類に基づき得られたサンプルを用いて解析を行った。結果は、Trip3のExon1〜Exon5の領域において、アミノ酸変異を生ずるC-SNPなどは認められなかった。 Trip3は脂肪細胞に発現し、PPAR-γの活性を増強することから、脂肪組織におけるインスリン感受性に関与している可能性があると考えられた。しかし、核移行シグナルを欠失させてもin vitroでは局在に変化がなかったことなどにより、今後さらに詳細な分子相互関係を検討する必要がある。また、肥満患者において明らかな遺伝子変異は同定できなかったが、さらにTrip3のプロモーター領域などを詳細に検討し糖代謝における機能を解析する予定である。
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