2003 Fiscal Year Annual Research Report
副腎髄質におけるAngiotensinIIの情報伝達機序の詳細
Project/Area Number |
15590967
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹越 一博 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (40261804)
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Keywords | Ang II / AT_1 / AT_2 / MAPK / PKC / JNK / P38 |
Research Abstract |
【目的】Ang II受容体には、AT_1とAT_2のSubtypeがある。一般的に、これら両受容体は、桔抗する生理作用を有するとされる。我々は、ブタ副腎髄質初代培養細胞において、AT_1刺激でPKC依存性にカテコールアミン合成が刺激される一方、AT_2刺激で細胞内cGMPは減少し、それに伴うカテコールアミン合成の減少を報告した。今回、1)Ang II+CV-11974(AT_1 antagonist : candesartan)⇒AT_2刺激、2)Ang II+PD123319(AT_2 antagonist)⇒AT_1刺激の条件で、情報伝達系におよぼす効果を検討した。【対象】ブタ副腎髄質初代培養細胞を用いて上記1)2)の条件で、(1)MAPKs(ERKs, JNK, P38)、(2)PKC活性およびisoform、(3)STATs(STAT1,3.5)、(4)8-Br-cGMP単独投与のそれぞれをウエスタンブロットにて検討した。【結果】(1)(2)(3)AT_1刺激でMAPKs・STATs・PKC活性は増加した。PKC isoformは、Ca^<2+>-dependentである(c)PKCが増加した。他方、AT_2刺激でMAPKs・STATsは低下し、PKC活性は変化が見られなかった。(4)さらに、8-Br-cGMP単独投与でも、MAPKs・STATsは増加し、その増加はPKG阻害剤で抑制された。【結論】副腎髄質細胞の情報伝達系においてもAT_2刺激はAT_1刺激に桔抗する。
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