2004 Fiscal Year Annual Research Report
CRHタイプ2受容体とその内因性リガンドの生理的役割に関する研究
Project/Area Number |
15590980
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
橋本 浩三 高知大学, 医学部, 教授 (60033370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅羽 宏一 高知大学, 医学部, 助手 (00314998)
田中 康司 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (80380319)
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Keywords | CRH(RF) / Urocortin II / Urocortin III / CRFタイプ2受容体 / ACTH / corticosterone / AVP |
Research Abstract |
平成15年度の検討で、Urocortin2(Ucn2)がストレス時に下垂体前葉からのACTH分泌や後葉からのvasopressin(AVP)分泌の調節に関与している可能性を示唆する結果を得たので、16年度からはUcn2やUcn3をラットの側脳室へカニューレを用いて注入し、経時的に断頭屠殺して、視床下部におけるc-fos mRNAやcorticotropin releasing hormone(CRH)、AVPのheteronuclear(hn)RNAの発現及びACTH分泌に及ぼす影響を検討した。 1)Ucn 2の脳室内投与の影響 Ucn 2(7.5μg)の脳室内投与5分後にplasma ACTHは一過性に上昇した。また、投与後15分後に視床下部室傍核(PVN)のc-fos mRNAやCRH hnRNAの発現が有意に上昇した。また、PVNの小細胞群領域のAVP hnRNAの発現もUcn2投与後15、30分に有意に増加した。一方、PVNや視索上核(SON)の大細胞群領域のAVP hnRNAの発現は対照群に比し有意差は認められなかった。 2)Ucn 3の脳室内投与の影響 Ucn 3をラット側脳室へ投与して同様の検討を行った。Ucn 3(7.5μg)の脳室内投与はplasma ACTHを5〜30分後に有意に上昇させた。Ucn3投与後15、30分後にPVNのc-fos mRNA、CRH hnRNAの発現が有意に増加した。 以上より、Ucn 2やUcn 3は視床下部のCRHやAVPニューロンに作用して、ACTH分泌に促進的に作用していることが示された。
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Research Products
(3 results)