2003 Fiscal Year Annual Research Report
培養細胞ならびにPit-1過剰発現マウスを用いた骨血管相関と老化メカニズムの研究
Project/Area Number |
15590987
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
鈴木 敦詞 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (90340265)
|
Keywords | 動脈硬化 / 石灰化 / 血管平滑筋 / リン輸送担体 |
Research Abstract |
最近血管平滑筋細胞において骨芽細胞への形質転換と、動脈硬化部位での異所性石灰化機構におけるIII型ナトリウム依存性無機リン酸輸送担体Pit-1の関与が示唆されている。我々は今まで骨芽細胞分化・骨基質石灰化におけるPit-1発現の制御機構とその役割について明らかとしてきたが、今回血管平滑筋細胞を用いて液成因子とPit-1発現の関連につき検討した。血小板由来成長因子(PDGF)-BBはラット臍動脈由来血管平滑筋細胞株A-10において細胞増殖を促進すると共に。Pit-1mRNA発現を促進し、また無機リン酸輸送能を促進した。この作用はプロテインキナーゼCならびにホスファチヂルイノシトール3キナーゼならびにS6キナーゼを介することが示唆された。一方細胞増殖・分化に主要な役割を果たすmitogen activated protein kinase(MAPK)群は関与している可能性は低いと考えられた。 一方、無機リン酸輸送担体発現の骨格形成ならびに動脈硬化への関与を検討するためにPit-1遺伝子をWister系ラットに導入し、その過剰発現ラット作製に成功した。PCRならびにサザンブロッティング解析にてPit-1遺伝子が過剰発現ラット、ならびに正常Wister系ラットと交配した結果得られた仔ラットに発現していることが確認された。次年度以降、成長ならびに老化過程での骨格ならびに軟部組織へPit-1過剰発現の影響につき検討していく予定である。
|
Research Products
(1 results)