2004 Fiscal Year Annual Research Report
白血病におけるGATA-2/レチノイン酸受容体経路の異常とTEL-AML1の役割
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15591037
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Research Institution | Aichi Cancer Center |
Principal Investigator |
都築 忍 愛知県がんセンター(研究所), 遺伝子医療研究部, 主任研究員 (00342965)
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Keywords | GATA-2 / レチノイン酸受容体 / 白血病 / TEL-AML1 / プロB細胞 |
Research Abstract |
(1)レチノイン酸受容体の異常は白血病化の原因として知られているが、この異常が白血病を引き起こす機序については不明な点が多い。研究代表者は、レチノイン酸受容体が転写因子GATA-2と直接結合することを初めて見出し、この結合を介してGATA-2の機能がレチノイン酸(ビタミンA)の支配下に調節を受ける可能性を示した。したがって、一種のホルモンであるレチノイン酸は、その本来の受容体を介して機能を発揮するだけでなく、GATA-2という未分化血液細胞に発現する転写因子を介して機能を発揮しうる。事実、造血細胞コロニー形成能がGATA-2存在下にレチノイン酸の影響をうけることを明らかにしている。レチノイン酸受容体が機能変異している白血病では、GATA-2の機能も変異していることになり、このことが白血病化に寄与する可能性がある。 (2)t(12;21)染色体転座により形成されるTEL-AML1融合遺伝子は小児白血病で最も多く見られる異常でプロB細胞性白血病を引き起こすことが知られているが、その機構については明らかではなかった。今回、研究代表者は、TEL-AML1をマウスの造血細胞に発現させることにより、モデルマウスを作成することに初めて成功した。このマウスの解析を通じて、TEL-AML1はB細胞の分化をプロB細胞段階で止める働きがあることを見出した。この結果は、TEL-AML1白血病の病態を理解するうえで重要な知見となり、さらに詳細に解析中である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Genome-wide array-based comparative genomic hybridization of diffuse large B-cell lymphoma : comparison between CD5-positive and CD5-negative cases.2004
Author(s)
Tagawa H, Tsuzuki S, Suzuki R, Karnan S, Ota A, Kameoka Y, Suguro M, Matsuo K, Yamaguchi M, Okamoto M, Morishima Y, Nakamura S, Seto M.
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Journal Title
Cancer Res. 64(17)
Pages: 5948-5955
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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[Journal Article] Contig array CGH at 3p14.2 points to the FRA3B/FHIT common fragile region as the target gene in diffuse large B-cell lymphoma.2004
Author(s)
Kameoka Y, Tagawa H, Tsuzuki S, Karnan S, Ota A, Suguro M, Suzuki R, Yamaguchi M, Morishima Y, Nakamura S, Seto M.
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Journal Title
Oncogene 23(56)
Pages: 9148-9154
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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