2003 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞移植と組織再生因子による全身性強皮症に対する治療の基礎的研究
Project/Area Number |
15591071
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
岩崎 剛 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (10151721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 統 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00196304)
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
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Keywords | 全身性強皮症 / HGF / 骨髄移植 / 遺伝子治療 / HVJリポゾーム |
Research Abstract |
強皮症モデルとしてTskマウスを用い、造血幹細胞移植とHGF遺伝子活療の組織再生効果について検討し以下の実験結果が得られた。 1)12週齢のTskマウスに9Gy全身照射し、BALB/cマウス骨髄細胞を尾静脈から移入し、造血幹細胞移植を行うと皮膚硬化の改善が認められた。病理組織学解析にて、皮膚組織の線維化の改善と肺組織の線維化の改善が確認された。 2)12週齢のTskマウスにヒトHGFcDNAを一週間間隔で筋肉内に導入すると、皮膚硬化の改善が認められた。病理組織学解析でも、皮膚組織の線維化の改善と肺組緯の線維化の改善が確認された。 以上の実験結果より、造血幹細胞や組織再生因子(HGF)により強皮症の皮膚や肺などの臓器再生が可能であることが明らかになった。今後は、造血幹細胞とHGFの併用療法の効果を確認し、これらの治療法が如何なるメカニズムで臓器再生や線維化抑制を行うのかを組織サイトカインの発現や免疫担当細胞の解析を行い明らかにする予定である。
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