2004 Fiscal Year Annual Research Report
左室・右室圧負荷による電気的リモデリングと心筋リモデリングの相互関与に関する研究
Project/Area Number |
15591091
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
脇本 博子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60345296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 庄三郎 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (80262195)
東 洋 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (20134736)
古川 哲史 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80251552)
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Keywords | 臨床心臓電気生理学的検査 / 肺高血圧ラット |
Research Abstract |
心室負荷時での催不整脈性には、心室筋のストレッチ等による電気的な変化が推察されるが、その詳細は不明である。その機序として電気的心筋リモデリングと病理的心筋リモデリングの相互関与が重要な役割を果たしているものと考えられる。本研究では、今年度、肺高血圧右室圧負荷モデルラットを用いて両者の相互関与について検討し、圧負荷による催不整脈性のメカニズムを解明した。【方法】6週齢のS-Dラットに対して、monocrotaline(0.060mg/g)を、対照群には生理食塩水を皮下注射し、投与後3週目に体表面心電図記録およびin vivo心臓電気生理学的検査(EPS)を施行した。まず、充分な鎮静下に、電極を四肢に装着し体表面心電図を記録し、その後、内頚静脈切開法により遠位4極を右室内、近位4極を右房内におさまるよう2Fr8極電極カテーテルを挿入し、各々2極間で刺激あるいは電位記録を行った。従来の方法で洞結節、心房、房室結節、心室における電気特性を評価し、更にプログラム刺激により催不整脈性を検討した。全過程終了後心筋標本を摘出した。 【結果】右室圧負荷群(n=12)における結果は以下の通りとなった。体表面心電図記録ではSCL=162±29ms(HR=379±61bpm)、PR=45±5ms、QRS=24±3ms、QT=97±36ms、QTc=75±22ms、in vivo EPSではSNRT=179±17ms、AVERP=78±8ms、AERP=46±13ms、心房頻回刺激下Wenckebach-AVB-rate=98±6ms、2:1rate=83±8ms、心室頻回刺激下Wenckebach-VAB-rate=131±9ms、RVERP=63±18ms、心房頻拍は誘発されず、心室頻拍は1例に誘発された。
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