2003 Fiscal Year Annual Research Report
無ガンマグロブリン血症の新規原因遺伝子LRRC8とそのホモログの機能解析
Project/Area Number |
15591105
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 佳子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60343258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
時政 定雄 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
藤崎 弘之 大阪大学, 医学系研究科, 助手
原 純一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00238156)
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Keywords | LRRC8 / LRRC8ファミリー / B細胞の分化 |
Research Abstract |
1、LRRCファミリーに含まれるホモロジーの高い5つの遺伝子についてヒト末梢血中の各サブセットにおける発現を検討した。半定量的RT-PCRにより検討したところLRRC5はPMAによって活性化した単球で、LRRC8では同様に活性化したリンパ球において発現が増強した。このことからLRRC5、8の発現はPMAの支配下にあると考えられた。 2、ヒトLRRC8ポリクローナル抗体を細胞外ドメインの細胞膜近位部と末端のleuicin rich repeat (LRC)部分の2カ所に対して作成した。ウサギに免疫したのち蛋白の精製をおこなった。ヒト末梢血におけるリンパ球サブセット、単球、好中球におけるLRRC8の発現をこの抗体を用いて二重染色を行いフローサイトメトリーで検討したところ末梢血中のB細胞ではいずれも強く発現していた。一方、骨髄のB細胞においては発現がみられず分化したB細胞に発現していた。T細胞は末梢血、骨髄ともLRC部分に対する抗体で発現がみられたが細胞膜近位部ではほとんどみられなかった。好中球、単球ではいずれも発現していなかった。NK細胞では発現パターンはT細胞と同様であった。 3、各種白血病検体においてサザンブロッティング法を用いてLRRC8遺伝子欠失、転座などの異常の有無を検討した。1例において部分欠失と考えられる異常が検出された。さらにフローサイトメトリーにより発現を検討したところB細胞性白血病での発現は弱くT細胞性では強発現していた。ほとんどの急性骨髄性白血病には発現がみられなかったが急性前骨髄性白血病では強発現していた。 4、現在ノックアウトマウスの作成中である。
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